概要
狼になれる独りぼっちの少女と赤毛の剣士の王道ファンタジー!
◆◇◆◇あらすじ◆◇◆◇
国の始まりの伝説『創世記』に書いてある紅の一族の末裔である14歳の少女イル。彼女は父と精獣と呼ばれる狼の姿をした精霊の間に産まれた子どもだ。彼女には特別な力は何もなかったけれど、狼に変化できることだけは出来た。周りの人と自分の違いに疎外感を感じながら生きてきたイル。族長である実の父とも距離を感じていた。
ある日紅の一族の里が何者かに襲われ、イルは瀕死の父に「狼の姿で里を抜けろ」と言われ魔法をかけられて里を飛び出す。行く宛のないイルは森の中でアルカーナ王国の王子シュトラエルや赤毛の剣士ガヴィと出会い、黒狼の姿のままガヴィの屋敷に身を寄せる。真の姿を偽っていることに罪悪感を覚えつつ、剣士ガヴィや銀の髪の公爵ゼファー、国王など色々な人達と出会いながら、イルの里を滅ぼ
国の始まりの伝説『創世記』に書いてある紅の一族の末裔である14歳の少女イル。彼女は父と精獣と呼ばれる狼の姿をした精霊の間に産まれた子どもだ。彼女には特別な力は何もなかったけれど、狼に変化できることだけは出来た。周りの人と自分の違いに疎外感を感じながら生きてきたイル。族長である実の父とも距離を感じていた。
ある日紅の一族の里が何者かに襲われ、イルは瀕死の父に「狼の姿で里を抜けろ」と言われ魔法をかけられて里を飛び出す。行く宛のないイルは森の中でアルカーナ王国の王子シュトラエルや赤毛の剣士ガヴィと出会い、黒狼の姿のままガヴィの屋敷に身を寄せる。真の姿を偽っていることに罪悪感を覚えつつ、剣士ガヴィや銀の髪の公爵ゼファー、国王など色々な人達と出会いながら、イルの里を滅ぼ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!行かなければ。父の願いを叶えるために――。
イルは人と精獣との間に産まれた半獣の子だ。
誰も気にも止めない空気の様な存在。あって無いようなもの。
だが、運命の輪は非情な方向に輪回まわり始める。
イルの小さな里は、見知らぬ兵士達に制圧され、無惨な姿となっていた。
「よいかイルよ、紅の民の血はもうお前しかおらぬ。
ここで死んではならん。……生きるのだ」
混乱した頭で里を駆け抜けた先には、シュトラエル王子と赤毛の剣士ガヴィがいた。
イルは黒狼の姿をしていると言うのに、噛まれるとは微塵も思っていない。
「ぼくと、一緒にこない?」
彼らとの出会いは、イル=アカツキにとって特別なものとなった――。
“夜明け”はまだ遠い。
けれど、この…続きを読む - ★★★ Excellent!!!娘への想いが紡いだ王道ファンタジー
心優しい半獣の少女イルと、どこか影を背負った赤毛の剣士ガヴィが織りなす、まっすぐであたたかな王道ファンタジーです。
故郷を追われたイルの視点を通して描かれる世界は、丁寧な心理描写と軽やかな文章で展開し、誰もが感情移入できるように設計されています。
剣と魔法の世界で、恐れや迷いを抱えながらも前に進む登場人物たちの姿は、大人の心にも優しく届きます。
プロフィールを拝見して、「ファンタジー小説に興味を持ちながら、ふりがなが無くて一人では読めなかった娘さんのために・・・」この物語が生まれたと知り、深く感動しました。なるほど、だからこんなにも読みやすく、やさしいまなざしに満ちた物語なのだと納得しま…続きを読む