そのサイダーは青春の日々を思い出させてくれる……はずだった。
- ★★★ Excellent!!!
高校生の爽汰には片想いの相手がいる。
來夢という名前の、明るくて、楽しく会話ができる女の子。
彼女はとあるメーカーのサイダーが大好きで、いつでもそれを持ち歩いていた。
二人の初キスのきっかけも、そのサイダーを介してだ。
キスの後、二人は付き合いはじめた。
爽汰は、幸せな時間が続くと思っていた。
それから時が流れ……爽汰は、そのサイダーを毎日手放すことのない習慣を送るようになった。
そんな彼のことを不思議に思った友人の待田は、思い切って爽汰に関する「ある噂話」を、本人にぶつけることに……。
十代の恋を閉じ込めたような思い出のサイダー、それはまさしく青春の味。
一口飲めば、あの頃の日々が蘇る――とある飲み物を介して、このように記憶をめぐる経験をしたことがある方もいらっしゃるかと思います。
(私事で恐縮ですが、リプトン・マスカット味の500mlの紙パックにストローをさして飲むと、高校時代に返ることになります)
しかし、本作の主人公・爽汰にとって、そのサイダーはとても特別なものとなったのです。
多くは語りませんが、この物語の爽やかでありながらも切なさを残す余韻は、本当に素晴らしいかぎりでした!
是非とも、多くの方に読んでほしい傑作です!