正体不明の妖怪・びしゃがつくを見ようとした、二人の女子の運命はいかに。
- ★★★ Excellent!!!
中学生・川上葉子は、オカルト好きの友達・萩原夏音の奔放な好奇心に付き合わされて、彼女の死んだ祖父のノートに書かれた妖怪を一目見ようその現場である裏山を訪れ、妖怪が現れるための儀式を行う。
初めは何も起こりそうにない、が、そいつはじわじわと距離を縮めてきたのだった……。
ホラーとしての不気味さと巧みな文章力が、とにかく素晴らしかったです!
第一話の葉子と夏音のやり取りがとても生き生きとして、それだけで二人がこれまで生きてきた背景が見えてくるようでした。
さらには、「びしゃがつく」という謎の名前の妖怪。
夏音の亡くなった祖父が残したノートに記されたという、不思議な導入と、この妖怪に会うための方法、読み進めていくたびに怖いもの見たさのドキドキが味わえます!
三話の葉子のおばあちゃんもインパクト大でした!
登場人物たちのやりとりが楽しい、ゾゾっと寒気感じるホラー短編!
是非とも、最後までお読みください!