概要
怪談を、呑んでは吐き、呑んでは吐き
怪談・奇談の類。実際に聴き取りした話を改変して載せる場合も、完全な創作の場合もありますが、基本的にはフィクション感覚でお読みくだされば幸いです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!居心地の悪さが尾長鶏のように長く尾を引く
印象的だったのは、作者の民俗学への造詣の深さだ。登場する怪異のいくつかが単なる思いつきではなく、土地の習俗、信仰の記憶にしっかりと根を張っているように思えるつくりになっている。民俗学的な知見が物語の土台になっているからこそ、恐怖に奥行きが生まれ、「作り物」という印象を受けにくい。
また、説明しすぎない語り口も本作の魅力だと思う。肝心なところで筆を止め、あとは読者に委ねる。その見切りがとても達者だと思う。
余白が恐怖を増幅させ、読み終えたあとも考え続けてしまう作品になっている。派手な演出ではなく、違和感や不穏さを積み重ねて恐怖を生み出すホラーが好きな人には、ぜひ読んでみてほしい。