静かな文体から、姉妹、家族のつらさがヒリヒリと伝わってきます。姉と妹。距離は近い。でもいくら家族が同じ屋根の下に住んでいても。個人が抱えるそれぞれのつらさを、すべて分かち合うことは無理なのです。個人が耐えられるギリギリの容量も、その先に出す結論も、誰にもわからない。ただ、理解しようとする心が、未来の希望につながることもある。姉妹のつながりが目に浮かぶ。深く心に刻まれる作品です。
主人公が感じた、お姉ちゃんが感じた、孤独や哀しみ。それは、私達自身にも覚えがあるものだと思う。一人きりの部屋で主人公は手紙を書く。劇的な何かは起こらない。だけど、確かに掬い取られた感情がある。読者の心に寄り添うような、そっと温かさをくれるような素敵な作品でした!
サラリと書かれている文体と裏腹の激情……主人公のみにしか分からない気持ちが、少しでも皆様にも伝わって欲しい。痛みの中でも、それでも生きてる。良き作品を、ありがとうございます。
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