概要
溝野望実は、総勢七名で絶海の孤島・神々島を訪れた。彼女たちはそこに建っている館「神嵐館」で時を過ごすこととなる。
到着してすぐ、超大型で猛烈な台風が島を襲う。島は完全に隔離され、脱出も侵入も不可能となる。
まもなく1人が死体となって発見された。
だがそれは凄絶な連続殺人の序章にすぎなかった……。
次から次へと殺害される被害者たち。
そして――誰もいなくなった。
神嵐館の見取り図は↓
https://kakuyomu.jp/users/kouyadoufu999/news/16818622173453505226
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時は変わって9月12日早朝。
海上保安庁に一件の通報が入った。
「『海上保安庁に、今すぐ神嵐館へ向かう
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- ★★★ Excellent!!!本格ミステリ、クローズドサークルの神作品
本作は嵐が迫る孤島で起こる事件パート、そしてその真相を海上保安庁が暴くパートが同時に進行していきます。
事件パートでは、クローズドサークルならではの緊迫感や、次は誰が死ぬのか、誰が犯人なのかを読者が揺さぶられるような描写が続きます。
真相を暴くパートでは、読者が難しいと感じるところも伏線やわかりやすい解説などが含まれており、緊張感を残しつつも、作品を最大限に楽しめるような工夫が凝らされています。
同時進行していく二つのパートが合わさって、読者の方は背筋が凍るようなスリルと、真実が徐々に見えていくワクワク感を覚えることでしょう。
適切な言葉が見つからないくらい面白かったです。私はクロ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!知的興奮を呼ぶ美しいトリック! 本格ファンは間違いなく読む価値あり。
個人的なミステリー小説の原体験は小学生の頃で、定番のホームズを別とすれば、クリスティ『ABC殺人事件』を初めて読んだときの衝撃が忘れられない思い出のひとつです。それとクイーン『Yの悲劇』も、中学生になる前に触れて、素直に驚愕できたのは幸運でした。それから国産の本格系だと、やはり綾辻行人先生『時計館の殺人』、さらには有栖川有栖先生『マレー鉄道の謎』に身悶えさせられたものです。
そういった次第で、たぶんミステリー好きな人間は私に限らず、ときどき物語の中で考え抜かれた巧妙なトリックや意表を衝く真犯人と出会い、強いインパクトと共に知的な興奮に捕らえられた経験があるのではないでしょうか。
そういう諸兄…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ミステリの女王に真正面から挑んだ、クローズドサークルミステリ!!
物語は、台風に覆われたクローズドサークルの内部で事件がリアルタイムに進行していく「神々島パート」と、事件後に海上保安庁が真相を追う「海保パート」が並行して描かれていきます。
さらに「海保パート」では、爆弾を用いる強盗「ミスターX」が過去に起こした事件の謎が入れ子構造になっており、とにかく盛り沢山の内容となっています。
「七人が島に行き、七人分の生首が発見された」というシンプルでありながら絶対的に堅牢な不可能状況を成立させるトリックは、意外性、論理性、独自性の全てを満たす素晴らしいものです。
加えて、真相の大半が明らかになってもなお、読者を最後まで楽しませようとする遊び心が垣間見える…続きを読む