記憶の欠落と走馬灯が導く真実。ラストで全てが繋がる衝撃のミステリー

静かな公園で目覚めた時、消えていたのは直前の記憶。 駄菓子屋のおばあちゃんの死、犯人が捕まっていない不穏な空気、そして幼馴染の守が語る「走馬灯」の定義。何気ない日常の風景の中に、逃れられない運命の足音が混じるような、静謐でいてゾクりとする筆致に惹き込まれました。

特に印象的なのは、名前が「聞こえない」という微かな違和感や、守との無邪気な会話に潜む死の影です。「始めと終わりを意識して」という作者様の言葉通り、物語のピースが一つずつ埋まっていく感覚に、心地よい緊張感を覚えます。

初めての作品とは思えないほど、読者の心理を操る「間」の取り方が見事です。最後の一行を読み終えた時、どんな景色が見えるのか……ミステリー好きなら必ず最後まで見届けてほしい一作です!

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