概要
空振りしたその球を、俺だけはもう一度打てる。
「真柴。代打、行けるか」
高校二年の春。
県立水瀬高校の控え外野手・真柴航は、打率一割台。練習を休んだことはない。それでも、試合に出るのはいつも自分より才能のある選手だった。
久しぶりに回ってきた出番は、九回裏、二点を追う二死満塁。
ここで打てれば。
そう願った打席は、三球三振で終わった。
――はずだった。
《一球再演:使用可能》
気づけば、空振りしたばかりの球が、もう一度こちらへ向かっている。
球速も、コースも知っている。
今度こそ、打てる。
航が手に入れたのは、自分の一打席につき、一球だけをやり直せる能力だった。
振り遅れた直球を弾き返す。
落ちる変化球を見送る。
強豪校のエースから、誰も予想しなかった一本を奪う。
去年は県大会初戦敗退だった水瀬高校が、少しずつ勝ち始める。
しかし、航が
高校二年の春。
県立水瀬高校の控え外野手・真柴航は、打率一割台。練習を休んだことはない。それでも、試合に出るのはいつも自分より才能のある選手だった。
久しぶりに回ってきた出番は、九回裏、二点を追う二死満塁。
ここで打てれば。
そう願った打席は、三球三振で終わった。
――はずだった。
《一球再演:使用可能》
気づけば、空振りしたばかりの球が、もう一度こちらへ向かっている。
球速も、コースも知っている。
今度こそ、打てる。
航が手に入れたのは、自分の一打席につき、一球だけをやり直せる能力だった。
振り遅れた直球を弾き返す。
落ちる変化球を見送る。
強豪校のエースから、誰も予想しなかった一本を奪う。
去年は県大会初戦敗退だった水瀬高校が、少しずつ勝ち始める。
しかし、航が
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