概要
夜に帰ってきた人を、数えてはいけないよ。
山あいの古旅館《常盤館》。
宿泊客は五人。
夕食の膳は、六つあった。
「人数は合っています」
そう、女将は言った。
翌朝、旅館に泊まっていた覚えのない女が、死体で見つかる。
知らない女――そのはずだった。
だが、昨夜撮られた映像に、その女がいる。
同じ卓を囲み、同じ料理を食べ、皆と一緒に笑っている。
なのに、誰もその顔を覚えていない。
古い帳面には、こう残されていた。
「帰りし者、数うべからず。名を先に問え」
名前を呼ばれたら、返事をしてください。
――帰ってきたのが、本当にあなたなら。
宿泊客は五人。
夕食の膳は、六つあった。
「人数は合っています」
そう、女将は言った。
翌朝、旅館に泊まっていた覚えのない女が、死体で見つかる。
知らない女――そのはずだった。
だが、昨夜撮られた映像に、その女がいる。
同じ卓を囲み、同じ料理を食べ、皆と一緒に笑っている。
なのに、誰もその顔を覚えていない。
古い帳面には、こう残されていた。
「帰りし者、数うべからず。名を先に問え」
名前を呼ばれたら、返事をしてください。
――帰ってきたのが、本当にあなたなら。
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