フィル。そういう性格です=基本攻撃的で、受け手側に回らない
アレックス。その彼女の案を聞かされた時の心境は――
「……………ああ、うん、案外行けるかもしれないな」with逃避
フィルと父親の関係。
人は自分の脳を通して、外界を認識します。
つまり、私たちが『事実』だと思っているものは、まったくもって『事実』じゃない可能性が常にあるって話。
フィルの父は、ぶっちゃけ独善的で、救い難いあほうです←断言
貴族として生きていくのは、フィルの幸せに繋がらないと判断するや、きつい言葉で彼女を傷つけ、自分を嫌わせて、彼女を遠ざけました。
それが彼女の幸せに繋がると判断してのことですが、自分の価値観100%で、事実の彼女とは異なってます。
フィルには既に嫌われていると思っていたので、自分の言葉で彼女がそれほど傷つくと思っていなかったというのもありますが、そこも含めてあほそのもの。
って、特に大人はやりがちなことですけどね。
なお、「冴えない」のあいつとそっくりじゃ…?と思ったあなた、ありがとうございます。「冴えない」の番外編「未達」のやり取りはだからです。
一方のフィル。
作中で本人が言っている通り、彼女は父親に傷つけられたことで、それを盾に彼を悪人と決めつけました。
で、自分は「被害者」であるという意識から動かず、彼の行動をすべて悪い方に解釈、自覚すらなく人格丸ごと疑う方向に行っちゃった、と。
いわゆる悲劇のヒロインってやつです。
悲劇のヒロインの何が怖いかって、被害者意識=可哀想な自分は可哀想であるがゆえに、その後の行動のすべてが正当化されると、無意識に思っちゃうところ。
これに浸って『“可哀想な被害者”は“ひどい加害者”への思慮不要、全否定OK!』ってなっちゃうと、まっとうな人間関係を築く可能性はなくなります。
この話でいえば、フィルと父のボロボロの関係の発端は父ですが、それを良しとして常態化させたのは実はフィルで、両者それぞれに咎があるかと。
うん、フィルに自分は自分で一方的だったと気付かせたという意味では、ロンデールはいい仕事をしたと言えなくもないかもー←微妙に鬼
ミレイヌ。
取り繕うべき場面では取り繕える子ですが、基本の性格は素直も素直。
で、皆が躊躇して口にできないことも、さらっと口にしてしまう、と。
番外編の「その後」では、それでヘンリックがこめかみに青筋を立てることになってましたが、今回はフィルたちの助けに。
親しい彼が、あれは騎士団のフィル・ディラン、と断言したわけですから。
それでその先どうすんの、ということで、次回に続きます。
ではまた←力つきた
暑いですし、体調に気を付けつつ、ぼちぼち乗り切りましょー。お互い何かちょっと笑えることが見つかる日になりますように!