続けて行きます。
二人目のヒロインでもある「木曽根節子」になります。
彼女は幼い頃に両親を亡くし、兄と親戚を盥回しにされます。その過程で苗字を「新倉」から「木曽根」に変え、尚且つ芸名を「木曽根節子」としたことで、幼い頃の本名である「新倉里江」と全く異なる名前になってしまったため、主人公が幼馴染だということに全く気付かない、と言うエピソードに繋がります。
モデルは、日本で最初のアイドルなんて呼ばれています明日待子(あしたまつこ)さんです。
当時の(現在も)女優さんとしては、かなり異質な印象を受けます。
面長で西洋風の美人が好まれていたこの時代にあって、幼く丸顔の、なんとなく近くに居そうなタイプの女性で、むしろ今時な印象を受けます。
この時代の短髪に憧れて、岡村五月は当初おかっぱ頭だった設定になっています。
劇場も、放火こそされていませんが、「ムーラン・ルージュ新宿座」がルージュ新宿座のそのままモデルとなっていて、立地も全く同じ場所の設定です。
作中では単に劇場としていますが、実際はレビュー劇場で、演劇と踊りの劇場でした。
明日待子さんは、戦後も少し劇場で女優をしていましたが、当時ファンだった男性と結婚して北海道に移り住み、日本舞踊の方面で活躍されたそうです。
大変長寿な人で、数年前までご存命でした。
明日待子さんをアイドルに押し上げた当時の人たちのセンスは、とても先進的だったとあらためて感じます。
「叫ぶ魂だけが流転する ~特攻の記憶を持つ者~」↓
https://kakuyomu.jp/works/2912051601383857945