映画館という場所は好きなのですが、映画はあまり観ない私です。なのですが、今回は台湾映画がこの豪州のブッシュ・キャピタルで上映されるというので、Jさんがチケットを取りました。火曜日は割引になるのです……
ご存じの方もいらっしゃると思います、『陽光女子合唱団』。台湾で『海角七号』を超える興行収入となり、台湾制作の映画としては歴代1位となったそう。ジュディ・オングが47年ぶりに出演していることも話題です。噂どおりなのかと言うと、観客個々人のバックグラウンドによって受け取り方も変わってくるのじゃないかな、と思いました。親の立場、または娘の立場で観ると、とても辛い。機会があれば観てみて下さい。
映画を観て泣くと疲れるから嫌なわけです…… 元気の出る映画の話がしたい。これまた娘と先日Netflixで『秘密の花園』を観まして、やはり好きだなあ、と思いました。児童文学も漫画も映画も、『秘密の花園』と聞くとつい手に取ってしまう。『西遊記』に次ぐ個人推し名作です。なぜかと考えると、①庭や草花が好き、廃墟も好き。②主要人物たちが子どもで、大人はどちらかというと“情けない”。子どもをほったらかしのメアリーの両親や、自分の悲しみから息子を避けるコリンの父親や、頭の硬いメイド長。③メアリーは始めワガママな女の子として登場しますが、両親が亡くなり、遠く離れた土地へ一人やってきて、マーサやディコンと親しくなり、秘密の花園を見つけ、頑迷なメイド長に反論し、コリンが一人で出歩けるように叱咤激励する、という前向きな努力を重ねていく姿がとても好き。そして努力はみんな報われる。花園は生き返るし、コリンも外で一緒に遊べるようになるし、父親と和解する。
希望のある子どもたちの話、努力が報われる話が好き。作者のバーネット夫人は当時、こういった女の子や家族の話を書くということは、割と進歩的で批判もされたのではないかなあ、と思ったり。
けれども世界はそうあるだけではなく、『陽光女子合唱団』みたいに、救いは確かにもたらされるけれど、努力が報われない人、選択肢の無い人、追い詰められた人、打ち捨てられた人が大勢いる。私や私の周りにいる人たちも、見えていないだけで、いろいろな不条理に耐えている。希望というのは秘密の花園のようなもので、お金や地位とも交換はできず、閉じてしまうこともあり、小さなきっかけで開くこともあり、それぞれの胸のなかにひっそり宿っているものなのだろうな、と映画を観ながら思うのです。
