本文では何度か匂わせており、まだ四人は正確には理解していませんが、森人の魔術士は他種族の家には仕えません。神殿には勤務します。例外は帝室(≒帝国軍魔法隊)。普人の最高位貴族である三侯爵家も、恩寵魔術士は光が第七段階・時空が第五段階で止まる普人を雇うか育てねばなりません。
したがってネップ郷士家はカレンを雇うことは不可能でしたし、クンディ様もショウくんたちを光魔術士として招待する訳にはいきません。疑念を招かぬよう、少なくとも修行の旅や魔物狩として「一時的に滞在して治療仕事を請け負っているだけ」という体裁が必要だったのでした。
帝国の四輪馬車は、ローマ時代を参考に積載量は300kg程度と想定(1000リブラ、327kgが標準積載量だった)。コチ式吊り下げ式で木製主体のため自重は300kgと軽量です。縞馬の体重は約300kgで、地球の馬と同様に1頭あたり良路では体重の2~3倍・悪路や上り坂は体重の0.5~1倍を牽けます。
縞馬2頭引きで副馬もいるため丘陵地帯で300~600kg。油は「魔法袋」なので二人乗車しても進めますが、馬車が苦手な四人を見てクンディ様が配慮してくれました。異世界モノでは行きずりの荷馬車が主人公を拾ってくれるのが定番ですが……実際にはそんな余裕ある状況に出会うのは稀でしょう。
タニアン(Tannian)
古英語で「褐色の肌」。樹皮中のタンニン(tan)で染める色が語源。男爵一家護衛担当の日焼けした親衛兵。
リーゼ(Liðe)
古英語で「柔軟な、穏やかな」。litheの語源。同上の女性親衛兵。タニアンと同様に第一段階杖使い。