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第105話 森人の娼女

 カレンの厳しい52日間を聞いた三人には、彼女を置いていくという選択肢は有り得ないでしょう。そして、カレンの恋心にも気付かない筈が無い。優しいリカとモモは、ショウくんと同じ森人ということに嫉妬することなく、寧ろショウくんのために受け入れることを決心したのでした。

 「黄金の唄手の谷館」はフォルカラッド唯一の専用劇場。娼館併設ではない唯一という意味。唄手たちは条件次第で花を売りますが、フォレテオン氏は手数料を取ったりしません。個人の問題という体裁です。特に森人女性の娼女となると大変なことになりますので、カレンに告げたことは本気の本音です。

 森人も平民が過半ですし、落ちぶれることもあります。そして全員魔法を使える森人でも、第三段階の魔術士以上に達するのは半数ですので、第一段階をひとつしか使えない者はそれなりに存在します。嘗ての地球と同様に、森人貴族男性は娼女や娼上りの端女の手解きを受け、貴族女性も教育は受けます。

 そして森人が他人種地域での森人娼女の存在を無くそうとすればするほど、逆に美しい森人娼女の価値が上がってしまうことになります。レオガンらが、希望的観測に縋り、魔法による反撃を覚悟して、森人からの厳しい追求を軽視して、と三重の危ない橋を渡ってしまえと思うくらいに。

4件のコメント

  • まだレオガンらのやったことに怒りを持っていたりします。
    殺人を犯したというカレンの心の傷にもなりましたし。

    森人娼婦、という存在は少し驚きました。
    また、森人の居住域以外でのその扱いも。
    兵を出して奪還するほどとは。
    それだけ、4つの種族の中でも森人は特殊な立ち位置にいるということですよね。
  • 桐原コウさま
     人口1億超の巨大帝国で森人は約30万人です。全員が長寿の魔法使いとして、嘗ては支配階級でしたので普人は複雑な感情を持つことになると思います。

     森人がいなければ神殿(宗教と医療)も蛟龍退治(魔法隊)も、戦争だって成り立たない(北半球の森人は帝国のみ)。前線に立ってくれるとはいえ、強烈な選民思想を持つ人類種族。畏れ敬いながらも内心の反発があることでしょう。

     そして森人内でも格差は生まれる。森人でも、例えば水を少し出せるだけの第一段階で終わる人が最も多いというピラミッド構造なので娼女になる森人女性も出るはずです。

     そして普人地域では森人女性は持て囃されますから需要と供給が成り立っ。他人類種に対する威信から奪還すると更にその価値を高める。それが繰り返されることで、森人社会内の娼女の存在意義も確立されることになると考えています。
  • あは💦こちらの近況を拝見する前に、カレンちゃんをほっとくなんてありえないですよね!なんてコメントしちゃいました!紫瞳さまと同じ意見で嬉しい!
  • 佐子 八万季さま
     三人目は、あっさりと受け入れたように見えてしまうかもしれないと不安でしたので、佐子さまに同意していただけてホッとしております……。カレンがずうっとショウくんを好きだったことは、リカとモモも気付いていたのだと思います……。
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