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第126話 見えなければ(捕:G、花門名)

 地球では顕微鏡の発明は16世紀末。17世紀前半にハーヴェイの実験で血液循環説が唱えられましたが、受け入れられたのは17世紀後半のマルピーギによる毛細血管の発見からです。そしてその後は長年細胞を観察していたにも関わらず、細胞構成説が受け入れられたのは19世紀でした。

 我等世(ウィラルテ)では筒型の顕微鏡が発明されたばかりで、まだ面白がって様々なものを見ている段階と設定しています。血液循環は最新仮説で、細胞構成説も植物で議論が始まったばかり。況してや病原体微生物の発見とその証明は先の話。ショウくんでも一筋縄にはいかないかもしれません。

 日本語のゴキブリは誤記による名前(御器齧り(ごきかぶり)。蓋付の器まで齧るような嫌な虫。真ん中の「か」が落ちた)と言われていますので、その黒い色と、学名の元になったギリシャ語(blapto)の意味(隠れる、害する、妨げる)から「黒厭虫(くろいやむし)」と名付けました。

花門名(フロスノメンFlosnomen)
 地球でも王朝名(ブルボン朝でルイが使われる等)、祖名継承(長女には母方祖母の名を付ける等)、通字(徳川将軍の「家」)等があります。花の名が多い森人の花門名(造語です)は、ローマの女性名(ユリウス家の娘は皆ユリア)とは異なり「一族の名だが一族内の存命者が居れば付けない」としています。

6件のコメント

  • デカルトも『方法序説』でハーヴェイの血液循環説をかなり詳しく紹介していましたね。ただ、心臓の動きについては血液の熱膨張で説明していて、そこは誤っていました。実験や観察が進むごとに少しずつ正しい理解へ近づいていくところが、科学史の面白さだと思います。
  • 深見 凪さま
     17世紀は錬金術の時代に留まり、科学的な思考自体が困難ですので、やはり長年の積み重ねと、温度計や顕微鏡を始めとする器具類の発達を伴わねば進まないだろうな、と考えております。転生者無双は、19世紀相当の世界設定でないと非常に困難であろうと思っています。
  • 紫瞳さまが異世界転生したら、知性で無双できそうですよね✊ショウくんよりもすごいかも!と私は思ったりするのです。
  • 佐子 八万季さま
     いえ、途轍もございません……各種の書物やサイトにアクセスできてこそ、ですので。年輪も重ねておりますし。それにウィラルテに転生となったら、幅広く素質をとってポイントを使い尽くして、転生直後に小鬼か盗賊に殺されると思います……。
  • なるほどです。
    この認識ですと、ショウ君が知識を広めても、そのまま受け入れられずに異端扱いまでいっちゃいそうな気がしますね。
    普通に受け入れているリナリア様は例外で、ショウ君の言うことならなんでも受け入れそうですもんね。
    いえ、もともと素直な人だと思いますので、ショウ君でなくても大丈夫かもしれませんが。
  • 桐原コウ様
     はい、ショウくんが普人だったら異端扱いかもしれませんね。その場合でも彼は白油とか、この文明で受け入れ可能な技術から提案して信頼を勝ち取りそうです。でも「普人だから拐って言い含めて知識だけ吸い取ってしまえ」のコリダリスパターンかも……。
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