【案内人・葛城二華より】
第24話をお届けいたします。
前回の勉強会を経て、中間試験の結果が返る日でございます。
月詠さんは、この日のために、ある準備をなさっていました。結果を受け取る前から、もう動き出しておられた。帰宅の時刻、リビングの位置、ご自分の姿勢——すべてを設計なさった上で、ある方を待っていらっしゃいました。
第8話のご紹介で、私は月詠さんの策と凡ミスの共存について申し上げました。今回も、ご本人は策を完遂したとお思いになっています。少なくとも、夜になるまでは。
これ以上は、申し上げるのを控えます。月詠さんがどの時点で何を知り、何を知らなかったのかは、本文の構造そのものでございますので。
代わりに、もう一つの軸について少しだけ。
今回のタイトルは「月と陽のあいだ」でございます。月は月詠さん、陽は陽花さん。双子でありながら対照的なお二人の間に、この夜、一つの認識が行き来いたします。陽花さんの側から差し出されるものと、月詠さんの側で受け取られるもの。それぞれが見ている景色は違いますが、どちらも温かい。
そして、月詠さんの部屋に、藍色の表紙が初めて開かれます。万年筆で記された言葉の中に、この物語が何度か立ち戻ることになる一節がございます。その一節を、今ここで明かすことはいたしません。
ただ一つだけ。月詠さんがその夜、最後に書いた一行は、策士の分析ではなく、姉妹としての呟きでした。
中間試験の結果と、その先にあるものを、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
※本作のイラストはAIを用いて制作していますが、キャラクター・服装の設定および最終選定は作者によるものです。
