【花天月地】第103話【帰る場所】では、
涼州遠征から長安に帰還した郭嘉が曹操と夏侯惇を訪ねて久方ぶりに三人で飲んで話すんですがね
この三人がこうやって飲んで食ってる話の雰囲気が私は好きでねえ……✨
なんかいいんですよね
二人は同年の親友。
もう一人は息子くらい年齢が下だけど、
もう一緒に飲んで政治や戦場の話が出来る。
私こういう三人に昔から妙に憧れがあるのです。
年齢差がある友人てなんか可愛いのだ🥰
勿論ジェネレーションギャップもある。
だけど年齢が違う故の気遣いもあり、尊重もあり、
でも何か共通のことを話ている時だけは年齢差なんか忘れてはしゃげる年齢差ある友達。
うちの【花天月地】で郭嘉が突出して年齢若く設定してあるのは、紛れもなく私がこういう年齢差ある友人関係が好きだからなのですよ
郭嘉は史実でも曹操陣営の幕僚の中では一人だけ若くはあるのですが、さすがに少年時代とかは出て来ませんが、私は郭嘉出すなら曹操様と少年時代の郭嘉を絶対絶対組ませたかったのです✨
前にも書きましたが私曹操という人物は好きで、興味深い人物だと思っています。
ただ一つ曹操の、嫌いな所がある。
それが【曹丕に対しての情の無さ】なんですよね。
確かに最終的に曹丕を後継にしているし、任官とかもさせているんだからそれなりに父親としての愛情はあるでしょと思う人いるかもしれませんが、なんか違うんですよそれは。
もっと言うと【曹植、曹沖という、兄弟たちの中で見える形で明確に曹丕を嫌ってる言動をする】のがすっごい嫌いなのです。
まあ確かに父親も人です。
子供にだって好きの優劣あって、仕方ないのかもしれません。
ただそれって完全に他人の意見なのです。
私は経験上子供の方に感情移入するので、曹植、曹沖を曹操が特に大勢いる子供の中で特別可愛がったっていいんですよ。
曹植と曹沖が10回頭を撫でてもらって、
曹丕が1回でも、別にいいんです。それは仕方ないって思える。
だけど曹植と曹沖が10回頭を撫でてもらって、
曹丕は撫でられるの0回でビンタ3回だったら話全然違って来ると思うのです。
父親がそういうことすると、兄弟だってそら曹丕を見下すようになって来てしまいますよ。「あいつは父上が嫌ってるから俺達も何してもいい」ってなって来てしまう理屈になります。
私はそういうの大嫌いなんです!!
そんなに憎かったらむしろ養子として、誰か良き豪族の方にもらって、違うお父さんを用意してもらった方がずっとマシだと私は思うのですよね。
曹操と曹丕を見比べて、
「曹丕の方がすごい」
なんて言う人は、ほぼいないと思います。
しかし私は父と息子の関係性として、「あの父親に逆らっても死ぬだけだからな」という諦めを受け入れて淡々と生きたにせよ、あそこまで露骨に父親に嫌われて「殺す気は別に無いけど死ぬなら死んでもいいよ」みたいな扱いされても、とりあえずは人間の心の原型保ったまま二代目になった曹丕、ホント凄いと思いますよ。
まあ傷は相当心に負ってますけどね……。
無事ではなかったけど。でも正気は一応保って短いとはいえ生涯を必死に最後まで全うしたのはほんと偉いと思います。
曹操の攻撃に耐え切ったんですから。
曹丕は凄いと私は思ってる。
でも曹丕の死ぬまでに負った深い心の傷のほとんどが、父親から受けたものだと私は思っています。
そういう意味では無茶苦茶曹操、父親として大嫌いなのです!!
曹操子供全員にそういう情の無い人だったら、私もこんなに怒らないんですよ。
もうこの男はしょうがないんだって思えるから。
違うんですよ曹操!! 好きな子供には優しいんですわ!!
好かん子供には無茶苦茶辛辣なんですよ!!
私が曹丕が大変好きというか、共感してしまうのこの部分なんですよね。
曹操好きだけど、どうしてもこの曹丕の気苦労は軽く私は見れないのです。
曹丕が帝位につくことを考えると、どう考えても曹丕のそういう父親から愛されなかった方の子供だったっていう背景、触れないでいいものだとは思えないんですよ。
全部繋がっているので。
でもこういう怒りの部分に囚われすぎると、曹操を今度書けなくなる。
嫌いになりすぎて。
だから私にとって曹操が、他人の子供である郭嘉をとても重用するエピソードってとても心のバランス取るのに重要なのです。
曹操にとって「一番愛する才ある子供」を郭嘉にすることで、曹植や曹沖への贔屓も外部問題に出来るんですよね。弾き出せるのです。
曹丕から見るとつまり、曹植や曹沖っていう自分と血が繋がっている弟たちだけが無茶苦茶可愛がられて、自分だけ辛辣に扱われたら、正直心がきつすぎるじゃないですか……でも曹操が他人の子供を軍師の卵として可愛がって戦場に連れ回していたら、曹家の子供たちが外部問題になるのです。
分かります!?
「父上はあの郭嘉って子をとても気に入っているな~」と曹家の子全員で思えるわけです。その瞬間だけは曹家の子供たちが共通項になれるわけですね。
曹丕も「父上はとにかく才ある子供が好きなんだ」と諦めつきますしね
まあ諦めつくと言っても、本当に血でも才でも自分は評価されないなっていうのは受け止めなければならないけども。
とにかく私は戦術家としても政治家としても曹操好きなんですが、ただ一つ「父親」としての曹操はすっごい嫌いで苦手なのです。
私の大好きな【軍師同盟】でも、曹操様非常にイメージ通りの素敵なただ者ではない感じに描かれていますし、曹植や曹沖に対してはホント優しい表情とかしたりするんですが、曹丕に対しては結構イラついて「下がれ!!!!!💢💢」って怒鳴ったりするんですよ。あれすごくリアルでドラマとしては素晴らしい曹父子の表現演技なんですが、七海ポルカの心的には曹丕だけが怒鳴られるたびに心がひええええあああああああ!!!!😱:って悲鳴が上がるのです
【軍師同盟】の曹操様 郭嘉を見る目とか、荀彧を見る目とか、曹沖君を見る目とかたまに無茶苦茶優しい💕時あるのに、
曹丕と話したくないと思った時のあの八つ当たり気味の「下がれ!!!!💢💢」は本当に恐ろしい……恐ろしくて素晴らしい演技と演出なんですが、
よく考えたらあんな日常駄目だよな!?😇
わし 曹丕だったら 即日家出する
って思いますし、あんな365日、人生の目標が「今日こそ一回も父上に叱られない自分でいよう」になるような家庭絶対イヤ……確実に心病む……
そういう意味では曹丕はやっぱりよくぞ耐え切ったと思う。
凡庸な二代目のように父親と比べると言われる感じしますが、自分を見失ってないのが偉いと思う。特にすごいのが「曹沖が生きてたら自分は絶対に後継には選ばれなかっただろうな」とか、非常に冷静に自分が幸運によって選ばれたことを分析できてる所がすごい。
あの言葉に感じるの、この世の無常を知った人の達観なんだよね。
曹丕のあの「まあとりあえず今日も生きてます」感が私は無性に少年時代の共感に触れて、何とも好きなのです。
実はとても強い人だと思いますよ。
それに愛情深い人だとも私は思う。お父さんに対する恨みとか、言ってないのがすごい。むしろ自分にそんな才気が無かったから、父親が後継に長い間悩んだんだろうなみたいなそんなニュアンスさえ感じますが、いかんぞ曹丕……それは完全に家庭内暴力を幼い頃から受けた子供がそれでも親のことは悪く言わなくて「僕の出来が悪いからパパは僕を怒るんだ」と自分のことをむしろ自分が悪い、って言って親を庇う心理に近いからな 嫌なことは親にされてもちゃんと嫌って言っとけ……。
とにかく、私は曹操の自分の子供に対する「父親」の顔が非常に嫌いなので、郭嘉でも可愛がってもらわないと、曹操の父性を表現出来ないんですよ。
なのでうちにとって非常に曹操と郭嘉の関係性は重要です。
これが無いと、私が「人間、曹操」を見失ってしまうのです。書けなくなってしまう。
曹家の子供を使って「父親の曹操」を表現するのが、非常に苦手な私が編み出した苦肉の策がこの我が【花天月地】だけに存在する曹操と郭嘉の関係性なのです。
でも完全な父子では勿論ないよ。そう書きたいわけじゃないし。
曹操は立場上、自分の子供にも甘くは出来ない人ではありましたからね。
だから郭嘉が他人であることで、余計曹操は肩の力を抜いて接することが出来るのです。
本当の父親じゃないから、優しく出来る面がある。
これ理解出来る人と理解出来ない人がいると思いますが、
本当の父親だから無条件に優しい、も真実ですが、
中には「本当の父親だからこそどうしても優しくなれない」人もいるのです。
人間の心は本当に複雑で、千差万別。
血っていうのは絶対的なものではないというのは私の持論ですので、
個人的には私は人間の血縁関係の定石を書くのも、こうして裏を掻いて描くのも、得意とします。
今こうして小説内に利用できるからね。
いい経験をして来たと肯定出来ますが。
色んな枠からはみ出した人間体験をしたことを、表現する術が無かったらほんとこういうのは心に溜まった膿のように永遠に付きまとうだけのものになってしまうんだと思う。
とにかく!!
私はこういう複合的な理由で曹操と郭嘉の話すシーンはとても好きなのです。
これを書いている時だけは曹操の人間らしいところを表現出来る気がするから。
うちの曹操の人間らしさ引き出してくれるの郭嘉なんですよ。
曹操と話してる郭嘉を書いている時、一番うちの郭嘉いい男だな~✨って思うわ……。🤗
さてそんな大好きな曹操と郭嘉(と元譲兄貴)の会話シーン。
もう一つ注目していただきたいポイントがあります。
曹操と郭嘉が【賈詡】について話すシーンがこの話にはあります。
この時の郭嘉が【賈詡】のことを「あの男」「あいつ」と呼んでいることはぜひご注目下さい。うちの郭嘉君は人生の先輩として賈詡先輩のこと非常に舐めているので、普段は逆にその見下してる感じがうっかり出てしまわないようにしっかりとオブラートに包んで「貴方」「君」「あの人」などと結構柔らかい呼称を使っているのですが、
曹操と話す時には郭嘉は嘘偽りの無い素の感性で話すようになりますので、
一番郭嘉のスタンダードが出ています。
郭嘉が賈詡のことを「あいつ」と呼ぶのは、曹操&夏侯惇以外の前では実はほぼ無く、これを見ると「郭嘉君きみ普段賈詡先輩のことそんな呼び方してるのね……😇」ということが分かり非常に可愛いシーンなのです!
私が自分で書いてるのでそうはなりませんが、これ他人が書いてたら「曹操様と賈詡のこと話す時郭嘉君なんか見下し感出てますね!?✨とても可愛いです!!!」と感想送りたくなるポイントであります
前に一人称や喋り方は、基本相手によって細かく使い分けるのが文章上級者。ライトノベルは固定しがちだが、しっかりここは調節した方がいい。と書きましたが、
これは更に上級編。【特定の人の前では、誰かに対する喋り方が変わる】という、人間関係をきちんと構築した上で会話の喋り方に修正を加えると、更に詳しいキャラのパワーバランスが見えて来るのです。
曹操様が「賈詡を気に入ったようだな、郭嘉」と言ったことで
「そんなこと全然ないです😊」のスイッチが入った郭嘉君なのでした
うちの郭嘉が賈詡をある程度見定めて見下すのは、この辺りで郭嘉が話している通り、賈詡は非常に空気を読む男であり老獪なので、自分が郭嘉を排撃しても、その信頼において曹操、曹丕の心境が良くなることはないと分かっているからなのです。
「あの男は何があっても絶対に自分に逆らわない。自分の立場をよく分かってるからね」
という感じでしょうか。
しかし賈詡の賢さは張り合い甲斐はありますが、うちの郭嘉は非常に好戦的なので従順な人間は退屈なのです。
だから暇なときは賈詡先輩に生意気な口を利いて、怒らせようとして遊んでいるのですが、そこは百戦錬磨の老獪な賈詡先輩、自分の息子くらいの年齢の小僧の挑発に乗ったりしません。
「俺が逆らえねえの分かってて挑発して来る、嫌な坊やだね~」
くらいに思って郭嘉のネコパンチはハイハイっていつも軽く受けてくれるわけです🥰
うちの賈詡先輩、いい先輩です。こういう賢く沸点の高い余裕を持ってる先輩最高に好き✨
ちなみに郭嘉が曹操様と賈詡のこと話した時に「あいつ」「あの男」と若干辛辣に喋っているこの感じですが、そういう風に書こうとしたわけじゃなく、二人の会話を書いていると本当に自然とこの言葉になりました。
実は曹操と郭嘉が賈詡について話すシーンはこれがほぼ初めて。
何気なく書いていたのですが、曹操の前で郭嘉が「あの人」と賈詡を呼ぶことに非常に違和感を自然に感じて、スッ✨と自然に呼称が変化していました。
一人称や喋り方を作中で状況に応じて逐一変化させる技術は、
文章上級者は本当に多分このようにもう沁みついていて、無意識にやって来ます。
だからそういう風にすぐにキャラの会話に意識が入り込める作者の書くセリフや会話は、自然体でありながらもさりげない話題を話しているシーンでもなんだか魅力を感じられるのかもしれません。
私は我ながら、人間描写にこだわりを持ってるだけあって会話シーンなどの描き方が上手い方だと思っているのですが、それで言うとこの【帰る場所】は久しぶりに曹操・夏侯惇・郭嘉の三人で話せることが、私が嬉しすぎて、多分この三人の会話文がキラキラしていると思いますし、
何よりこの話の郭嘉。
久しぶりに曹操に会えて話して、その魂に再会出来たという生きる喜びで、終始嬉しそうにキラキラしていませんか?
私はそう感じられるように描きましたので、
この話ではその郭嘉のキラキラ感が伝わったら嬉しいですね🥰✨
割と他人の話で見受けられないのがこの、
「このキャラとこのキャラが話す時、なんか他の人と話す時と雰囲気違くない?」
みたいな関係性を描いている作品。
特に主人公とヒロインのいい雰囲気とかではなく、周辺の脇役たちの中でです。
この手法は周辺の脇役たちの関係性、パワーバランス、そういった人間関係をきちんと丁寧に描いてないと、決して描き出せないもの。
プラス、
作者がこういう人間の細かい部分も描こうとしなければ、書けないものです。
実際に書き上げて来た内容、
作者の高い意識が現われるポイントですね。
こういうのがまだあんまりそういえば書けてない感じすると自覚する方は、これこそドラマとか見て、俳優の「声の演技」とかを見るといいですよ。
ドラマにおいて好意的な関係にある人に話しかける時、俳優は明らかにいつもと違う話しかけ方をしてるはずです。
恋人とかだけじゃなくて、友人、先輩後輩、気遣ったり、仲が良かったり、細かく話し方は違う。
私は海外ドラマを読み込むことで完全にこの「相手によって喋り方を変化させる」という手法を会得しました。
素晴らしい演技を見せて下さる愛好しているドラマの俳優さんたちに感謝✨😊