没後の作品集『気まぐれスターダスト』再編集、デビュー以前の処女作「狐のためいき」など初期作品と、1001編到達後の「担当員」を収録、さらに文庫未収録の6編を加える、とある。解説は新井素子。
「狐のためいき」には星新一による解題がついている。昭和24年、22歳のとき、『リンデン月報』9月号に寄稿したもの。音楽に関する雑誌らしいのだが、紙面を提供するといわれて書いたものとのこと。
既に、のちの星新一作品に流れる厭世観と人間への諦念があらわれている。ただし、星新一によれば「当時の若者の、共通した気分らしきものがある」ということ。
「狐のためいき」だけではなく、おそらく若い頃に書かれたものと思しき作品がいくつか収録されており、若いときだから書ける/書いてしまうもの、場面ってあるよね、それはそれで真だよだって若い人はいつの時代にもいるんだし、という感想を持った。
そして、その当時から見た未来は、いまもやってきそうな未来に思える、リアリティ。
星新一の人間への洞察力のすごさをあらためて感じ入りました。
簡潔でよみやすい文章というのは、お手本になりますね。