この作品は私にとって処女作だった。
なぜ、今更ながら書いてみようかと思うのは新しい試みからくる。
音楽が好きで「サイモンとガーファンクル」のスカボロフェアという曲がある。
これは対位法になっていて、日常生活と反戦の歌詞が同時に流れる。
同時にというよりは追っかけて反戦の歌詞が流れてくる。
この歌詞に惹かれたのがきっかけだ。
ちなみに、処女作の時の記憶に
(当時は約束という装飾的なものがついていなかった)
約束という言葉をつけた。
本当はつけたくなかった。
理由は「時の記憶」という作品が存在したので、アレルギーとして、
同じタイトルをつけることに疑問をいだいた。
今思うと変なこだわりだと思う。
この作品の欠点はどうしても、前半がほのぼのし過ぎる。
のっぺらで前半だけで飽きられてしまいそうだ。
ただ、後半の切なく悲しいものを引き立たせるためには仕方ないのかな?
かな? だけど、今でもそれでいいのかと思っている。
スカボロフェアのように、別な旋律がのっかている手法が、自分の世界では斬新だと思う。
前半をどうか乗り越えて読んでいただければ、後半が活きてくると思うけど
第3話あたりで飽きられてしまいそうで、それが残念。
思い入れのある作品には間違いない。
あえて、台詞のみといってもいいくらいの構成で、幼稚な感じが否定できない。
それで、今は満足しているけれど、
現段階の執筆において、後半が苦戦している。