文字数について、よく考えることがある。
多い方がボリュームがあって見栄えがいいかもしれない。
でも、必ずしもそうではなということに気づいた。
むしろ、短い文字数の中に大きな世界を盛り込む方が困難な気がする。
もちろん、それは作品の内容であったり、訴えるもの次第だと思うけど、
やたら、装飾音をつけて響かすのがいいとは思えない。
志賀直哉の「城崎にて」を読んだ。
短い文章の中にかけがえのないものが潜んでいるように思える。
思えるという表現が適切ではないけど、ひとつひとつの言葉に意味がある。
そういった作品を今後は書いていきたいと思う。
でも、自分は文体が明らかに異なるので、本質的には近いとしても、
自分の世界を貫き通したい。
長編を否定しているわけではない。
いつかは内容のある長編を書きたいと思う。