うちの家電たちの中で最長老のオーブントースターが、とうとう壊れてしまいました。
加熱時間を表すデジタル表示が、レバーを触ってないのにピッ、ピッ、ピッと際限なく上がり続けています。他の操作も受け付けません。
このトースターを購入したのは15年ほど前。
購入したのは家電量販店ですらなく、雑貨店(フランフランとかだったかと)で丸みのない機能的な見た目が気に入って購入したものです。
有名メーカーの品でもなく価格も数千円で、決して高級品ではありません。スチームでふっくら仕上げる……みたいなオサレ機能は一切なく、ただ温度と時間を設定して普通に焼くだけの機能しか持っていません。
それでも15年間、文句も言わずわが家の朝を、かけがえのない「普通」をいつも見守り続けてくれた大切な仲間でした。
ピッ、ピッ、ピッ
時間を表す赤いデジタルが一定間隔で上昇を続けています。
これまで共に過ごしてきた時間を最後に慈しむように。
いや、案外「まだボクは頑張れるよ!」と言っているのかもしれません。
だいぶ感傷的だと笑われそうですけどね。
それでもやはり15年という年月は、それなりに大きなものだと思うのですよ。
ピッ、ピッ、ピッ
そんなことを考えながらデジタルの光を眺めていると、突然その光が消えました。
ああ、ついにサヨナラか。
ふと横を見ると、抜いたコンセントを手にしたヨメ。
「えっ」
「えっ」
「なんで?」
「あれ? 抜いたらダメだった?」
お前……人の心とか……!
コンセントを差し直しましたが、トースターはもうウンともスンとも言いませんでした。
これから家電屋さんに行ってきます。
追記)
家電量販店で見てみたのですが、いっぺんに4枚焼ける製品って意外と少ないみたいですね。
ヨメがネットで探すそうです。
