先日の話なんですけど。
出勤日だったんですよ。
で、お昼どこで食べようかな~と思って外に出たらですね、急に面倒になってしまって。
しゃあない。コンビニ弁当で済ますかと一番近いコンビニ入ったんですね。
で、お弁当コーナーで悩みまして。うーん。あんまりグッとくるものないなあ。と。
むかし大好きだったんですけどね、コンビニ弁当。
結局、あんかけチャーハン選びまして。それをレジで温めてもらいまして。
するとですね、店員さんがぼくにホカホカのあんかけチャーハンを直で渡してくるわけですよ。
「直……!」
戸惑いを隠せません。
そういえば数分前、「袋どうします?」と訊かれてハッキリ断った記憶があります。ちょっと他のこと考えてまして。
そこですぐに「やっぱり袋下さい」と言えれば良かった話なんですけどね。昼時のレジはもう結構並んでしまってまして。
まあ、会社まで100mくらいの距離ですから。
容器に入ってもいますし、そのまま両手であんかけチャーハン持ってコンビニ出たんです。
そしたらですよ。
ふたり組の外国人観光客に道聞かれまして。
もう、困惑ですよ。
周り見たら、他にたくさん人歩いてるじゃないですか。
英語できそうな、賢そうなビジネスマンも連れだって歩いてます。
優しそうなOLさんだって歩いてます。
なんなら、外国人だって歩いてます。
そんな中、ぼくですよ。
どうしてこの人たちはわざわざ胸元に変な英語がプリントされたパーカー着て熱々あんかけチャーハンを直持ちしてるぼくを選んだのでしょうか??
自分で言うのもなんですけどね。ほんのり狂人じゃないですか。
それでも、彼らにはぼくが「いいひと」に見えたのでしょうね。
だとしたら言いたい。
アナタ方の「いいひとレーダー」どうなってんの!? と。
なのにお構いなしに「ポストオフィス? ハァン?」とか言いよるのですよ。
グイグイくるなあ、もう。
まあ、いくら英語のできないぼくでもポストオフィスくらいはわかります。郵便局でしょう? もちろん場所だって知ってます。
でも残念です。ぼくにはアナタ方にそこまでの道順を伝える言葉も義理もないのです。
しかも見て。あんかけチャーハン。両手が塞がってます。もう、翼の折れたエインジェルですよ。
なのに諦めないんです。この人たち。
もう、仕方ないからその場で道案内しましたよ。頑張りました。
あんかけチャーハンをぐっと前に突き出しながら
「ゴー! ストレイト?」
あんかけチャーハンを右に左に傾けながら
「ターンレフト? オアライト?」
とどめとばかりに
「アンダステーン!?」
もう、語尾がぜんぶ疑問形です。
でもやりきりました。自分的には満点です。
それなのに。
外国人、自分で訊いてきたくせに半笑いですよ。
「ファオ」とか言いよるのです。
なんだファオって。チャーハンぶっかけるぞこの野郎。
その後、彼らが無事目的地に着いたかどうかはわかりません。知りません。
とにかく彼らが日本滞在を楽しんでくれたら良いなと思いました。
なんで唐突にこんな話をしたのかと申しますと。
すごく良いエッセイを見つけまして。
深水双葉さんの『いい人貯金を、崩した日』
https://kakuyomu.jp/works/2912051597041813056ぼくの『いい人貯金』は5秒くらいで涸れ果てましたが。
それでもきっと、巡り巡って無駄ではなかったと思えるような、こころ洗われるようなエッセイなのです。
ぜひご覧になってみてください。