海中図書館

同棲して二年になる主人公と莉子は、スーパーに買い物に来ていた。「今日、何鍋にする」という主人公の問いに、莉子はスマホの画面を見ながら、まともに答えようとしない。挙句、「水炊きにす…

藤木絹子は世界から浮いている。そして世界は息苦しい――。

私の住む辺りの雨は磯の香りがします。 磯の匂いは人が死んだ匂いらしいので、この雨は誰かの死体だったんじゃないかなと思いました。

私の想いを乗せた透明な糸は、物体の輪郭と輪郭を軽やかになぞっていく。世界を駆け回るその糸の行き着く先は、いつもビビヌッコアユナの元だった。 ▢自主企画「もかあわ」審査員奨励賞・…

死んでしまった高校の同級生を忘れられない「僕」は思考という無限の迷宮に迷い込む。 ──ふとした時に、あの人は今どうしているだろうかとか、思い出のあの場所は今どんな風になっている…

動物園に行ったせいか、童心を思い出して書きたくなりました。最近子ども系の話に偏っててすみません。

図書館に迷い込んだ。 出口を探そう。

過去十数年に亘って、個人的に収集してきたネット上の怪文書を、誰かと共有出来たらと思い、こちらに投稿させて頂きます。 その中の一つに「濁唾濔蓏（ダクダデイラ）」という物があり、こ…

「わたし、青い金魚を造りたいの」 そう語っていた私の恋人は肺から水媒花を咲かせて死んだ。 火葬のあと、骨壺を確かめると恋人の骨は青い金魚に変わっていた。死んだはずの恋人との奇妙な…

とある作家の頭の中には時折不思議な話が沸いてきたと言う。 それは脈絡も真実性も情報性も何もない奇妙奇天烈珍妙不可思議な内容の物で、 それはまるでどこかからの啓示のようにいきなり彼…

あれは、もう五十年以上も前のこと。私がまだ、十にもならない少年だった頃の話です……。

その村には大人になるためのある”儀式”が存在した。 しきたりに従うしかない少年の成長と葛藤を描いた物語。

自分では制御できない変身体質の少年が、サーカスでの暮らしから抜け出すために、ある日行動を起こす。 しかし自分の変身を悟ったとき、少年に訪れる結末とは。

落ちてくる。

なんで見てんの

朝、起きる。新しいイシガミサマを、作る。

一時間でどれだけ書けるか試した物。見直し十五分オーバー。(内訳本文四十五分見直し三十分)

怪談・奇談の類。実際に聴き取りした話を改変して載せる場合も、完全な創作の場合もありますが、基本的にはフィクション感覚でお読みくだされば幸いです。

この展覧会で展示されているのは、３枚の悪魔の絵 どなたさまも、ごゆっくりとご鑑賞ください

それは子供の頃からあった。 「僕」ことピーター・レスターには、夜や暗い場所にいると、視界の真ん中に黒い点のような暗闇が見えていた。医者には弱視のようなものと判断されたが、昼間に問…

黄色い案山子の話。

新しい町にも慣れてきました。

実家で飼われているねこを幻覚する。

せっせと塩を盛っている。

踏まれた者が鬼になる。

お月さまを見ていると言う。

『うぞのしにこ』と読む。 この文字列を、人間、動物、無機物、現象などの名前に採用すると、壊滅的な被害が出る。 ■ 2024年8月。一般販売書籍名に『右園死児報告』を確認。 9月…

もう薄れてしまった記憶をもとに、残すために書いたお話です。 どうか皆様におかれましては、ただのいち怪談としてお楽しみください。

壺の世界を行き来する魚売りの物語。 ※「小説家になろう」との重複投稿です。