暖かい地方に移り住んでも、雪が降る。
雪に取り憑かれてしまったかのような男の、不思議で、怖くて、それでいて物悲しさを誘う物語です。
男は、自分の人生を語ります。
男が幼少期に出会った、優しくて、無垢で、素直な女の子。
無知な女の子は、消えてしまいました。
女の子はどうして消えてしまったのか？
男はどうして雪に追われているのか？
ホラーではありますが、全体を通して雪野原のような美しさがあります。
読後感は、男の気持ちになるか。それとも、男の話を聞いている人物になるかで、変わってくることでしょう。
文字数が少ないながらも心にグッとくる、印象深い物語です。