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君がいた季節の終わりに 季節のように記憶が移ろいだ

あの別れから、どのくらい経ったのだろうか。

遠い昔のようでもあり、つい最近のことのようでもあり、どこか矛盾していた。
遠い昔に追いやっているのは、彼の心で、
最近のことのように感じるのは、
四年間の習慣が、まだ身体に残っているからなのだろう。

春先、彼女が好きだった梅の花の蕾を見れば、ふと心が動く。
チューリップやつくしが芽を出せば、また季節に引き戻される。
花屋の前を通り過ぎながら、「こんな花、きっと喜ぶだろうな」と呟いている自分に気づき、
彼は小さく息を吐いた。

この季節の余韻から、そろそろ抜け出さなければならない。

彼女に言われるまま、四年間のアルバムはすでに削除していた。
だが、Macの動きが鈍くなり、確認すると、
なぜか同じ写真が五枚ずつ重複し、三千枚近く残っていた。
それらが、機械の調子を狂わせていた。

思い切って、すべて削除することにした。

一枚一枚消していくたびに、
四年間の出来事や、あの頃の空気が鮮やかによみがえる。

百本には届かなかったが、愛を込めて贈った赤い薔薇。
ケースに収めた、枯れないドライフラワー。

「あなたに出会えて本当によかった。♥」

そのコメントの写真で、彼の手は止まった。

笑うしかなかった。
あのときの言葉が嘘だったとは思わない。
ただ、人の心は、季節のように移ろうものなのだと、
彼は静かに理解した。

そのあと、Macからすべての写真を消した。
「これでいいんだよね・・・」と呟いた。

四年間の記憶は消えたわけではない。
ただ、もう彼の現在を揺らす力を失っていた。

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