🔴「💞聖園凛華の極端な日常」、💞その後の第7話、第8話の加藤恵美

🔴「💞聖園凛華の極端な日常」、https://x.gd/DT3Wx
💞友人に恋人を寝取られ、純潔の盾を壊したあの日、私は悪女として再生する。
 第7話 悪女の誘惑
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 第8話 捕食者の晩餐
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 💞その後の第7話、第8話の加藤恵美
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 第7話と第8話の内容にご不満がある皆様へ
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第7話と第8話の内容にご不満がある皆様へ。
異なる結末の第9話、第10話を次回、お届けいたします。


 三月、御茶ノ水の街は冷たい雨に濡れていた。卒業式の喧騒を避け、私は一人、誰にも告げずにキャンパスを去った。短く切り揃えた髪は、決別への誓いだ。医学部という伏魔殿で、私は聖園凛華から全てを奪い、そして彼女から永遠の絶縁を叩きつけられた。あの日の泥沼の決戦を経て、私たちは「合わせ鏡」であることをやめ、互いの世界から消滅することを選んだのだ。

 他人の幸福を寝取ることでしか、己の空虚を埋められなかった代償は重い。私は友を失い、居場所を失い、ただ「自分」という猛毒だけを抱えて、東大大学院という孤島へ逃げ込んだ。

「恵美、あなたは一生、一人で乾いて死んでいけばいいわ」

 最後に聞いた凛華の凍てつく声が、今も耳の奥で鳴り響いている。和解など、あるはずもなかった。彼女は私を許さず、私は彼女に謝らなかった。奪う側と奪われる側。その境界線は、もはやどちらが先に仕掛けたのかも分からぬほど、どす黒い血に染まっていた。

「……上等よ。誘惑も依存も、もう飽きた。これからはこの脳みそ一つで、あんたが到達できない高みまで駆け上がってやる」

 私は華やかなネイルを剥ぎ取り、剥き出しの爪で本郷の研究棟の門を叩いた。

 配属先は、遺伝子解析の異端児、九条一真助教の研究室。彼は三十代半ばで世界を敵に回すような革新的論文を叩き出す、文字通りの「氷の天才」だ。

「君が加藤か。……女の顔をしてここに座るな。一箇所でもミスがあれば、即刻、研究者としての命を絶ってやる」

 九条はモニターから目を離さず、氷点下の声で私を突き放した。そのボサボサの髪と無精髭の奥にある瞳は、私という人間を見ていなかった。ただの、使い潰すべき「演算装置」として私を測っていた。私は直感した。この男は、私の女としての武器が一切通用しない、初めての「天敵」だと。

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