睡眠負債という言葉がある。
眠りは集中力やら、健康のためやら、いろいろな面で重要なので、仕事やら趣味やら諸々でおろそかにしてると、借金のように溜まってとんでもないことになる(から寝て返そう)よという意味合いだ。
それに関しては否定しようもないのだが、「とは言ってもつい、ね」みたいなズル人格が登場してぺらぺら言い訳を垂れるものだから、黙らせるための基準を設けることにした。
「明日をどうでもいい日にしたければ寝なくてよい。したくなければ寝ろ」
常に寝なければならないわけではない。徹夜しなきゃならない日もある。誰でもサイコロの出目を好きに変えられるわけじゃないのだから。
明日より今日のほうが重要なら、その時は明日を捨てるのだ。その取り決めが必要だ。どちらも追いかけると大体ろくでもないことになる。
睡眠不足の際に覚える異変とは、「どうでもよくなる」ことだ。
重要な試験の前に一夜漬けするのが駄目な理由も多分これだ。頭が回る回らない、知識の有り無し以前に、どうでもよくなってくるのだ。ひょっとこが頭のうえでアーヨイヨイと踊っている。
寝不足の時に大きな契約をしちゃいけないのもこれだ。ハンコを押してる時も常に、ペタンぺタンと踊らにゃソンソン♪と囃し立てる声。
あー人生なんてこんなに適当でもいいんだなあ、とふわふわタイムするわけだが、もちろんそんな適当でいいわけなく、後々青ざめることになる。
毎日計画をギチギチに詰めちゃいけない理由も多分これだ。
常に頑張ろうとする人は、実際のところその熱量、その成果の大半を海に放り投げているのだ。
空回りの末、頭を抱えた頃に聞こえてくるのは、場違いな祭囃子……