• エッセイ・ノンフィクション
  • ホラー

長期間の計画は、トコトンまで張ったほうが面白い


 ムーンショット計画と呼ばれるものがある。

 ムーンショットは「月面着陸」だ。
 すなわち「パンピーの私が〇年後に月面着陸します」というくらいの、無茶振りの域を通り越して荒唐無稽に見える計画のことを指す。

 ユニコーン企業と呼ばれる組織にいる人たちは、これを真顔で聞くし語るらしい。
「さすが天才は違いますね」と今までであればイヤミの一言でもこぼすところだったのだが、
 最近は「むしろ凡人のほうこそ、ムーンショット的に事を構えたほうが良いんじゃないか?」と思い始めた。

 どういうことかと言うと、多分そっちの方が楽しいのだ。
 無論苦しみは山ほどある。不可能に近い問題の解決のために頭を絞り、責務を果たさなければならない。遠くからも見えるほどに高い壁に向かって、F1カーで突っ込むようなものだ。
 そのつらさは今までとは比較にならないほどにはなるだろう。「本当の苦しみ」がやってくるはずだ。

 しかし、その先にこそ「本当の楽しさ」がある。手慰みではない、実感があるはずだ。



 この思考に至ったのは、年齢が最たるものだろう。

 今が私の能力のピークであり、AIを始めとした外部環境の成熟ぶりのピークでもある。
 この時期を逃せば二度とこのような大それた試みは出来なくなってしまう。

 勿論、成功にしろ失敗にしろ「続き」はあるのだろうが、その続きの全てにおいてこの機会は(少なくともここまで好条件で)やってこない。

 早い話が打ちたくなったのだ。ここから数年の賭場に。

 それはカクヨムの方でもそうで、この機会に乗じて温めていたものを出し切っていきたいとも考えている。
 こちらは勝ち負けというよりかは、総決算みたいなものを出して、ひとまず創作に一区切りをつけるという意味合いになってくるか。
 創作の能力もピークがあるようなので、せめて衰える前に……という親心でもある。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する