皆様、いつもご愛読ありがとうございます。
第31話、32話と続いた「ベルリン・ハク付け編」を終え、いよいよハインリヒがベラルーシの泥濘へと帰還いたしました。
今回のエピソードの注目ポイントをいくつか整理しておきます。
1. 「ハインリヒ・スペシャル」の完全武装
バート・テルツの卒業と中尉昇進を経て、ハインリヒの軍装がさらに異質になりました。あの異常に高い襟(直立襟)と、185cmの長身、そして徹底的に絞り込まれたシルエット。
これは彼が「人間」であることを辞め、冷徹な「システム(監査役)」へと変貌した象徴でもあります。
2. 消えゆく「前世」の記憶
今回、ハインリヒの独白で触れましたが、彼の中の「日本人としての記憶」が急速に摩耗しています。
狂気渦巻くディルレヴァンガー旅団という環境において、現代日本の倫理観は生き残るための「負債」でしかありません。自己を減価償却し、純粋な戦場の執行官へと化していく彼の孤独(あるいは解放)を感じていただければ幸いです。
3. オーバーテクノロジーの投入
ベルリンでのコネ(ローゼン家)を使い、本来なら1944年以降に細々と投入されるはずの「赤外線暗視装置」を、1943年の時点で独占配備しました。
「夜の闇」という不確実なコストを排除し、一方的な「清算(虐殺)」を行うハインリヒ。彼の戦いはもはや騎士道ではなく、ただの「在庫整理」へと進化しています。
4. ついに現れる「最強の負債」
そして、ラストで判明したクララ令嬢の戦地到着。
ハインリヒが唯一、論理でコントロールできない「感情という名のノイズ」が、この地獄にどう火を付けるのか。さらに彼が匿っているユダヤ人家族という「秘密の在庫」との接触は……?
次回の第34話は、「聖女と死神の再会」。
戦場に響くジャックブーツの音と、看護婦の皮を被ったヤンデレの執念が交錯します。
引き続き、ハインリヒ・ヴェーバーの「地獄の決算」をお見逃しなく!