https://kakuyomu.jp/works/822139842716794524/episodes/822139842795494011第16話をご愛読いただきありがとうございます。
今回は、激動の11月を前に、ハインリヒが「現場の最高責任者」として奔走する一幕を描きました。
1. 舞台設定:1942年11月のベラルーシ
物語の裏側(遥か南方)では、スターリングラードを巡る「天王星作戦」が始まろうとしています。しかし、ハインリヒたちがいるベラルーシの森では、大規模な会戦ではなく、じわじわと締め付けられるような「物流の破綻」と「パルチザンの活性化」が焦点となります。
「本社(軍司令部)が南方に全リソースを注ぎ込み、後方が疎かになる」という、ブラック企業の事業縮小にも似た絶望感をハインリヒは敏感に察知しています。
2. 今回の主役装備:M40オーバーコート(Wehrmacht Mantel)
今回、ハインリヒが無理やりせしめてきた「在庫」は、1940年型のウール外套です。
• ディテール: 1942年当時の最新型(M42)よりも重厚で、良質なウールが使われている設定です。
当時ではこの言い方では無かったかもしれません。
• 階級章のリアリティ: 肩章(シュルタークラッペ)のみで階級を示す当時の規定を反映させました。
• 防寒性能: 「重い羊毛」という安心感はありますが、ロシアの真冬をこれ一枚で凌ぐのは至難の業。ハインリヒが「新聞紙を腹に巻け」と言い出す日も近いかもしれません。
3. 「エンジニア・クナンプ」の活躍
第15話で加入した技術職・クナンプが、早くも「在庫の腕時計やカメラ」を修理して、ハインリヒの接待営業を支える「裏の立役者」として機能し始めています。
「良い道具を揃えるだけでなく、それをどう維持し、どう交渉のカードに使うか」という、ハインリヒ流の経営術が光る回となりました。
4. 次回予告:地獄の冬期決算、開幕
11月も中旬を過ぎ、ついに「嵐の前の静けさ」が終わりを告げます。
鉄道網がパルチザンによって寸断され、108高地は文字通りの「孤立店舗」へ。
重装備を整えた第3中隊と、冬の闇から現れるパルチザン部隊の激突が始まります。
「独立採算制(孤立無援)」となったハインリヒが、いかにして部下たちの命を「黒字」で守り抜くのか。
引き続き、ハインリヒ課長の奮闘にご期待ください!