いつもお読みいただきありがとうございます。
第1巻について、第16話〜第18話を公開しました。
今回は、これまで少しずつ名前や評価だけが出ていた「クラストロンという会社」と「悠真という人物」の中身が、かなり具体的に見えてくる更新分になります。
第16話では、照臣がクラストロンの現場を見学します。
設備、職人、量産設計、品質、生産技術。
そして、社内に根付きつつある仕組み。
照臣はそこで、単に「技術がある会社」ではなく、失敗を組織の知識として残し、部署を越えて共有しようとしている会社の姿を見ていきます。
特に今回のポイントは、派手な新技術そのものではなく、それが現場に使われ、定着している事です。
第17話では、その流れを受けて、照臣と悠真が技術について話します。
AIやシステムの話ではありますが、中心にあるのは「人を置き換える技術」ではありません。
人の負担を減らし、同じ失敗を繰り返さず、本来考えるべき事に時間を使えるようにする為の仕組みです。
技術談義と言いつつ、実際にはかなり泥臭い話です。
現場に怒られ、使われず、削って、直して、漸く残る。
そういう「実装する側の面倒くささ」を書いた回でもあります。
第18話では、そこから少し空気が変わります。
照臣は、見合いの日に悠真へ抱いた第一印象を修正していきます。
あの場での反応は、単なる短気や衝動ではなく、長い時間をかけて積み上がったものだったのではないか。
技術の話を通じて、会社の話になり、そこから家族の話へ少しだけ踏み込んでいく回です。
悠真自身も、母親を嫌っている訳ではない。
けれど、会社の事になるとどうしても譲れないものがある。
その辺りの苦さも含めて、今回の更新分では「悠真の見え方」が少し変わるのではないかと思います。
本作は引き続き、ガバナンスに主軸を置いた一応ラブコメです。
……一応、ラブコメです。
ただ今回は、恋愛そのものよりも、「人をどう見るか」「技術をどう組織に残すか」
「家族だからこそ難しい問題をどう扱うか」という部分が強めに出ているかも知れません。
硬い話をしているようで、実際には人間関係の話でもあります。
そして、真面目に話しているはずなのに、時々妙な会話のテンポになるのは相変わらずです。
第16話〜第18話、楽しんでいただけましたら幸いです。
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