異例の早さで梅雨が明けていく。ここ数年は異常気象、とかく異例続きで、もはや何が普通で何が異常なのかわからない。近所の紫陽花も大して雨が降らないままに枯れて家主により刈られてしまった。
そんな、世界を疑いたくなる日々にそっと、激しく寄り添ってくれる映画……
キアヌ・リーブス主演、『コンスタンティン』(2005)。
この世界にはハーフブリードという天使または悪魔と人間との中間的存在が潜み暮らしていて、それぞれが自分たちの有利になるように間接的に人間に干渉している。
キアヌ演じる悪魔祓いのジョン・コンスタンティンは15歳から1日数十本の喫煙により肺癌で余命わずか。彼は過去に自殺経験があり、そのせいで地獄行きが確定している(キリスト教の教義)。それを回避するため、点数稼ぎとして悪魔祓いを生業としている。
警察官のアンジェラ・ドッドソンは双子の妹イザベラの自殺を不審に思い、彼女が最後に呟いた『コンスタンティン』という言葉を聞いてジョン・コンスタンティンに接触する……というストーリー。
何が良いって、全てがカッコいいんだけどとにかくティルダ・スウィントン演じる中性的で冷酷な天使ガブリエルが良すぎる。彼女がコンスタンティンの顔を踏みつけるシーンで自分も踏まれたいと思った人間は数知れないでしょう。
それから、この人抜きでは語れない。ピーター・ストーメア演じるサタン(ルシファー)。白スーツ、邪悪な笑顔、似合いすぎ。
ピーター・ストーメアといえば『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ですが(そうかな?)、RAMMSTEINのボーカルTill lindemannのソロプロジェクトでの楽曲、『Steh auf』『Frau & Mann』のMVにも出演している。
この二つは大丈夫だが(ちょっと駄目かも)、Till lindemannの楽曲は、特に歌詞やMVは大変不快感を催すものが多いので安易におすすめはしません。
RAMMSTEINがそもそも個性的すぎるバンドですが、ボーカルのティルリンデマンは元水泳選手でオリンピック選抜レベル。パイロテクニクスという資格を持っているそうで、そのおかげでライブでとんでもない火炎パフォーマンスができるというわけです。
コンスタンティンの見習い兼運転手、チャズ・クレイマーも大変いいキャラ。
この映画を見てから、エンドロールでやめずに最後まで観たほうがいい、という、映画の暗黙の了解を知った。
コンスタンティンの続編もちょくちょく話題にはなりつつ、はっきりとしたことは発表されていない現状ですねぇ。
私事ですが理系長身彼シリーズの新しいのを書いていたりします。
ちょっとバタバタしててなかなか読んだり書いたりできてませんが、お読みくださり本当にありがとうございます。
独り言でした。