というか独り言、ここに書いていいんでしょうか。書きます。
書店で創元推理文庫から文庫化されたシャーリイ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』を発見、つい購入してしまう。
この本はもう十数年も前に図書館で単行本を借りたことがあって、そのとき初めて閉架図書という存在とその借り方を知ったことを覚えている。なんだか不思議と誇らしかった。
さてこの作品については、実は内容はあんまり覚えていない。とにかく不穏、悪意、狂気の物語だったような。あの頃の自分じゃしっかり読み取ることも出来なかったのかもしれない。今なら出来るのかというとわからないけど。
この作者の短編「くじ」は有名で、アンソロジーなんかにも収録されていてそっちは強烈に覚えている。いや、忘れようがない。
ジャンルとしてはイヤミス、奇妙な味(ちなみにこの奇妙な味というジャンルの名付け親は江戸川乱歩らしい)になるんだろうけど、厭な話だ。舞台は牧歌的な村。そこで行われる〝くじ引き〟とは……。あんまり万人に勧められる話でもない。でもなんか心に残って、また読み返したくなってしまう。ぐじゅぐじゅの傷口を、気持ち悪いのにまた見てしまう、みたいな。(違うかも)
年々、イヤミスとか、あといわゆる胸糞映画みたいなのがキツくなってきた。精神面の体力が落ちてきてる。
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とか『ファニーゲームU.S.A.』とか、若いうちに観ておいて良かった。今ならもうキツくて観られない。『ミスト』ぐらいなら大丈夫なんだけど。ここ数年は逆に主人公激強アクションを好んで観ている。ジェイソン・ステイサムとか。あぁ、年配の人が時代劇好きなの、こういう気持ちなのかな……。
と言いつつも買ってしまった『ずっとお城で暮らしてる』、最近綺麗な物語を読むことが多かったので久しぶりに毒を摂取してみようと思ったのでした。
独り言、おわり。