本書は、死に至る病。哲学者キルケゴールの唱えたごく自然な考え「なんの為に生きるのか」を題材に、敢えてファンタジーの仮面を被り、リアリズムな哲学を突き詰めました。
SFであり、ホラーであり、内的なアドベンチャー作品としての性質を持った。アクションシーンの豊富な文学です。
私がなぜ、このような作品を書いたかと説明をすると端的に、人間の究極的な芸術を求めたからです。
文学史に刻まれる強度の作品になったと思います。
それでも、読者自身の感情思想に受け取られることで初めて、本当に完成されると真摯に思っております。
本書のタイトルの意味は、SF作家フィリップ・K・ディックさんの作品「華氏351℃」の反意的リスペクトを込めた言葉になっています。
本書を見つけてくださった数多の読者にとって、この「摂氏38°C の遠い春」が素敵な読書体験になれるように願っています。