「出口 ホラー」を含む小説

六年間想い続けた茜ちゃんが、 目の前でクラス一の人気者・栄口に告白され、あっさり恋人になった。 絶望した秋津燐帆は、田んぼ道で出会った謎の少年から “昨日をやり直す呪文”を授かる…

（読了時間：約4分）コトリが目を覚ますと、そこは真っ白な待合室だった。 持っているのは一枚の番号札だけ。 コトリの番号は「M-000」だが、自分より後の番号ばかりが次々に呼ばれて…

深刻な大気汚染と、環境破壊にさらされた人類は、“ポッド”と呼ばれる隔離施設に移住した。そこでは、食事、睡眠、そして生殖など、あらゆる自由が制限されており、死ぬまで外の世界を見るこ…

「じゃあ、お先に」 俺は震える脚で後ずさりして、魔王の間を抜け出した。勇者たちを残して。 ――どうせ俺がいても役に立たない。 解錠し、罠を避け、勇者を魔王の下へと導く。俺に…

神堂誠は、最愛の女、高坂忍を病で失った。忍は「地獄で会いましょう」と言ってこの世を去った。後追いもできずに日常に戻る誠は、仕事帰りに、突如赤い炎に包まれる。気づくと、一面の砂漠だ…

　さあさあ、お立ち会い。車偏（くるまへん）に「楽しい」と書いて、なんと読むかご存じかい？ ――答えは『轢（ひ）く』だ！ 　皮肉なもんだねぇ。タイヤの下で骨が砕け、肉が弾けるその…

僕は死んだ。なのに、また“あの日”が始まる。 現実に疲れ、夢の中に生を見出していた高校生・広原優馬。 黒猫を追いかけたその瞬間、トラックに轢かれて彼は死ぬ……はずだった。 だ…

県境近くの山奥にひっそりと通っている「某県道241号線」。 地元の人間は誰もその番号を聞いたことがない。だが、古い地図や一部のナビアプリには確かに“241”の表記が残っている。 …

青木ヶ原の樹海に迷い込んだ私は、蒼白い光に照らされた森で、 崖から“何か”を投げ捨てる男を目撃する。 声は出ず、足は動かず、出口も分からない。 逃げ出したいのに、森は私を飲み込…

行方不明が続いた岬の保養所に、音を集める仕事人が一晩だけ機材を据える。鎖のきしみ、階段の拍、井戸のような沈み再生のたび現実のほうが歪み、港の赤灯は一拍遅れて点滅しはじめる。扉は動…

雨の日、同じ夢を見る。 知らない病院。誰もいない部屋。 動いてはいけなかった。 ――出口が開いた。

――あなたの影は、本当にあなたについていますか？ 日常は、たった0.5秒の遅れで崩れ去る。ふと気づけば、誰もいない黄昏の商店街。ガラスに映った自分が、ほんの少しだけ“違う動き”…

平凡なサラリーマン、田中。 いつも通りの帰宅途中、気がつくと、彼は奇妙な空間に立っていた。 白いタイル、誰もいないプール、波の立たない水面。 そこは、どこかで見たような――だが現…

僕は友達のいない高校生活を送っていた。話しかけてくるのは同じ中学だったアッシー(あだ名)だけ。ある時、クラスメイトたちと一緒に校舎ごとおかしな世界に飛ばされてしまう。学校の外には…

その町には、地図にない入口がある。 午前0時04分、霧の中に現れる切符と、誰かの足音。 15の短編ホラーが、やがて一つの出口に収束する。 バス停、鏡、川底、診療所、電話ボック…

ある朝、目覚めた高校生・高城悠真は、いつものマンションから「外」に出られなくなっていた。 廊下は無限にループし、エレベーターは階数を飛ばし、窓の外は灰色の虚無。 やがて出会う住人…

卒業まで、あと29人。 ただ1人、神様のような力を持つ俺は、この学校の異常に気づき始めていた。 増え続けるゴミ、名簿から消える給食当番、出口を拒む廊下──。 誰も気に留めな…

大学生のカナは、ある古い噂を追って訪れた山中で、地図にも載っていない奇妙な村──灯那村へ迷い込む。 そこは夕暮れのまま時が止まり、住人の気配もない、静寂と霧に包まれた場所だった。…

目が覚めたら、知らない部屋にいた。 「記録者ナンバー1247」——壁に刻まれた文字。 そこは“記憶の残滓”が蠢く、異形の空間だった。 出口は見えるのに、たどり着けない。 かつて…