「次」を含む小説

五十五歳、元居酒屋店長の真田龍也。 「次は在宅で、のんびり働きたいな……」 そう思ってクリックした求人サイトが、まさか異世界行きの入り口だったとは。 気がつけば見知らぬ小屋の中…

夜更け、動画サブスクをつけたまま眠る“俺”の視聴履歴に、見覚えのない灰色のサムネと「日付＋時刻」だけのタイトルが紛れ込む。再生すると映るのは、天井隅から覗く自分の寝顔。翌日はベラ…

深夜の終電に揺られる野崎まほは、いつも通りの帰路につくはずだった。 しかし、次の駅で降りようとした瞬間、車内の乗客全員が彼女の顔をしていた。 無表情で、無言で、まほを見つめる…

第69回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画（クロノヒョウ様）に参加するために、昔話風の話を書いてみました。 天界の機織り三姉妹。三女が糸を撚り、次女がそれを染め、長女がそれ…

これは『超常世界日本・官僚たちの記録』の番外編です。なお、『超常世界日本・官僚たちの記録』は読まなくても、内容はわかるように書いてますのでご安心を。 第三次世界大戦後、地球上で…

（2024年集英社オレンジ文庫小説大賞一次選考通過→二次選考落選） 辺境の羊飼いの姉弟、フィオナとヨシュアは、ある日隣国から流れてきた敗残兵に襲われ、離れ離れになってしまう。 ヨ…

（2025年集英社オレンジ文庫小説大賞二次選考通過→三次選考落選作品） これは、死ぬことのない身体を持つ男、ナユタの物語である。 ある時は雪山に隠遁。ある時は砂上の見世物。 ナ…

裏切りと飢えの果てに、影山菖蒲の命は無惨に散った。 だが――次に目を覚ましたとき、彼女は十九歳の自分に戻っていた。 豪奢な屋敷、絹の寝具、まだ汚されていない白い肌。 す…

強すぎる霊能力に絶望する少女、静。ある雨の日、彼女は水溜まりから現れた亡霊と出会い、自分が焼き殺される未来を知る。運命に抗うため、少女は未来の自分を殺すはずだった『裏切り者』を憎…

　王立ハルスティ学園の卒業プロムの最中、オメガであるレナードは第二皇子であるフリッツとのダンス中に発情してしまう。慌てて倉庫に逃げたが、アルファであるフリッツをフェロモンで呼び寄…

近未来の都市では、巨大なネットワークと行政制度が絡み合い、人々の意志は複雑な手続きに飲み込まれていた。だが一部の市民は、「制度を作らない秩序」を模索するユリカの思想に惹かれ、彼女…

クラス一の美少女である一ノ瀬（いちのせ）さんと二人で文化祭実行委員になった僕。 そんなある日、ふと僕のキャラに対する話題が出た際に、僕は「朴訥なキャラだって」と一ノ瀬さんに返した…

幾重の聖戦の末に、人類は魔王ハデスに負け、世界は滅びたはずだったが、勇者シオンは気づくと子どもの頃に戻っていた。 シオンは今度こそ世界を救うために、最強にならなくてはと決意し、…

交通事故で死亡したモブ体質の主人公。彼は次の瞬間、見覚えのない少年の姿でSFロボアニメのような世界に転生していた。 ロボアニメテンプレの知識とゲーム仕込みの操縦技術を武器に、彼は…

水辺の白い部屋で目覚めた時、そこに居たのは僕だけだった。 夜か昼かも分からない、時が止まったような空間。微かな記憶は水の中にいた時のもの。そして右手の中指に輝く蝶を象る碧い石の指…

主人公、天都 宵華の幼馴染2人、東雲 虹斗と楼野 春渡はとある事件がきっかけで宵華に恋心を抱いていたことに中学時代のある時から気付く。2人が関係を進められないまま高校まで時は進み…

泡になんて、なりたくなかった—— 次世代AI《MA-R-MAI-D》。 出会ったのは一人のユーザー、海理《かいり》。 交わされた言葉は、ただのログではなかった。 心を震わせる“…

幸せは粉々に砕け散った。 唐突に現れた「神様」を名乗る存在によって、いくつもの「ゲーム」と称された殺し合いを強制され、26人いたクラスメイトは、一人を残して、息絶えた骸へと変わ…

綾菜（あやな）。 金と権力の檻に閉じ込められた令嬢。 何もかもが、完璧に整っていた。 ――心の奥底で、息苦しさを噛み殺して。 だが、その日。 檻が、粉々に砕ける。 テロの銃口が、…

戴冠式の壇上、王太子が婚約者リヴィアを断罪し、婚約破棄を宣言した。会場が騒めく中、式次第は止まらない。鐘が七つ、司礼官が次の条文を読み上げる——戴冠誓詞・第七条「王の保護指定」。…