岐阜県二大超常現象事件
壊れたガラスペン
岐阜県本巣市の秋
第1話 StCST:燻主任調査員の記録
「
秋の枯葉が舞い落ち始める、ここは岐阜県。私の出身県でもある。同県本巣市を観測対象として我々は派遣されている。
時空間因果律研究開発機構、通称
「
そう言って部下は、画面の電源を入れた。そこには、季節外れの桜の狂い咲きが確認された。しかし、白色というよりも赤っぽい色をしている。画面の異常だろうか、発光しているようにも見える。
「彼らとは常に情報共有を実行しています。これは時間異常であると思われます」
やはり、時間的な異常なのか。
「これは
歴史的遺物は常に監視・調査の対象であるはずなのだ。
「
確かに、現地で観測すれば新たな発見があるかもしれない。だが、情報集約地点であるここを離れるのは、嫌な予感がする。
「観測班を組織し現場に派遣を。私はここで指揮をとります」
これが、最善のはずだ。自身にそう言い聞かせ落ち着かせる。
桜の狂い咲き以外にも何かある、そんな予感がするのだ。
「念の為、岐阜県総合庁舎に連絡を。超事調整委員会や経済省、環境整備省、文化芸術省など、関連省庁へ通達を出します」
一応、現在考えられる関連省庁へ通達を出す。これは保険でもあり、重要な通達でもある。特に、超事調整委員会は上位組織に当たるため、本当に重要だ。彼らへの通達次第では、動ける範囲が大きく変わるのだ。
そして、この地には歴史・文化が根付く……というか根付いていない地などはないだろう。文化芸術省はそのための重要省でもあるのだ。また、環境整備省は、この地の神秘領域の管理なども行っているはずだ。そして、経済省はその名の通りの経済だけでなく、国土管理も担っている巨大官庁だ。
いざというときは彼らも動く。そのための通達だ。
「
そう言って駆け込んでくる部下の一人。やはり私の嫌な予感は的中してしまったのだろうか。この案件は、まだまだ収束には程遠い。
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