機織り三姉妹ということで三人で糸、染色、機織りと作業を分担して衣服を作っているのですが、あるトラブルが発生して三女の糸が足らなくなってしまいます。三女の元には当然のごとく次女からの催促がくるわけで……。
芋づる式の問題に対して上申させていくことで解決を図る、コミカルなテンポ感とセリフの力強さが癖になります。
糸が足らないとどうなるのか。というわかりやすい問題から予測できる展開の中で、三姉妹のキャラクターを限りのある会話と描写ではっきりと掴み取れることが魅力的でした。
特に最後の三女の行動から感じ取れる、三姉妹の仲睦まじさと力関係は、読後の気持ち良さを十分に高めてくれるはずです。
素晴らしい物語をありがとうございました。