「円城塔賞 現代」を含む小説

王国の伝説の英雄、今は忘れられたその理由とは

可哀想で不運な男が人生を語る。 彼は何を見て、何を聞いて、何を感じていたのか。 私たちには想像もつかない。 でも確かに彼は幸せそうに語っている。

仲村は思った。漫画で読んだ連続殺人鬼が、確かこういう顔だったな。 「だからこんなにも思考を僕に誘導されていたんですね」 　本文より。 ……ここで、キャッチコピーを見てみましょ…

富郎は怪しい貼り紙を見つける。 ”あなたを幸せにする家計ガチャ！　あなたの運次第で億万長者に☆” 一日一回まで無料だという。 半信半疑で家計ガチャを引いてみる。 そして本当に…

人格を再現したAIの登場もそう遠くない現代、そんな時代において、人間とAIを隔てるものはなんなのだろう。そんな問いをモヤモヤと考えながら、短編小説として構成してみたいと思いました…

ＡＩ秘書を使って楽をした山田さんの物語。 ＡＩが便利だと喜んで使っていたらどうなるか？ 誇張がありますが、本当の話ではないかと危惧しているAIのお話しです。 一年くらい先の現実の…

大好きな人とずっと一緒にいたい。 それは、誰もが一度は考えた事がある夢である。 『明晰夢』自分でコントロールが出来る夢。 理想の夢を見た時にコントロールできるならどれだけ良…

旧式の列車の天井にある電灯カバーに入り込んだ、一匹の蛾。最初は高揚するが、仲間の屍を見つけ、脱出を試みる。脱出ゲーム文芸。

街では、スマホアプリで感情を貸し借りすることが日常となっていた。 不安な朝には『安心』を、疲れた夜には『喜び』を。 ほんの少しの課金で、誰もが心を取り替えることができる。 僕…

　被害者の死体が見つかった後、被害者が別の場所で歩いていることが確認された事件は幽霊の実在を証明しているなどと世間とオカルト雑誌をにぎわせていた。 　そんなオカルト的な事件を調査…

　 　女子中学生の陽菜（はるな）は、同じ団地に住む男子大学生の北斗に恋をしていた。陽菜はいつも北斗（ほくと）に勉強を見てもらうなど、ほのぼのとした時間が流れていく。 　そんなあ…

この物語は、あまりにも痛切で、あまりにも美しい。 残業後の夜汽車で、偶然隣席から聞こえてきた「生まれてくる親を選べない」という一言で、すべてが始まる。主人公が語るのは、貧困、ネグ…

ある時計のお話。 ※ 2000文字程度のショートショートです。 ※ 『小説家になろう』にも投稿しています。

放課後の小さな公園で孤独にサッカー練習をしていた少年は、ベンチにいた黒ずくめの女性と出会う。スマホ越しに見えたサッカー動画をきっかけに、ぎこちなくも奇妙な交流が始まり、少年は初め…

近くで見ていた。けれど、何もしなかった。 ずっと放っておいたあんたのこと、今さら助けたくなった。 ……もしかしたら、また大変なことになるかもしれないのに。 正しい生き方は、幸せ…

ある日、俳優・宍戸陸の熱愛報道が発表された。 誰もが予期しなかったスクープにメディアや世間はざわついていた。 しかし、宍戸には熱愛の事実は無く、この報道は記者による憶測とでっちあ…

主人公は「お金」。 人から人へ渡るたび、一般人の努力、犯罪者の暴力、 借金に苦しむ者の絶望、慈善家の善意、悪徳大富豪の搾取など、世界の光と闇を目撃していく。同じお金でも、 …

祖母の家で過ごすある冬の日、黒電話が鳴った。 仏間にあるあの黒電話は、電話線なんて繋がっていないのに。

【注意】本作はホラー作品です。ホラーが苦手な方は閲覧にご注意ください。 ホラー専門の動画配信者ユウキは、チャンネル登録者の伸び悩みから、 過激な「ネタ」を探していた。 そんな…

誰もいないはずの隣室から、聞こえてくる音、その謎が解けた時、長年の恐怖は予想外の真実へ変わる。 改稿しました。旧バージョンは【一話完結】不可思議な短編集に収録してありますので、…