「終わらへん」を含む小説

8月31日。夏の終わり、ひとりの「私」は、静かな朝を迎える。 カーテンの隙間から差し込む光、咳止めの空箱、横たわる「あなた」。 その存在にすがるように寄り添いながらも、心の奥には…

ブラックな職場を辞め、生きる希望を失った栞が向かったのは、故郷の町はずれにある、寂れたお稲荷さん。幼い頃から、毎日のように通った、思い出の場所だった。 「死ぬ前に、もう一度だけ…

「人生は一度きり」ーーでは、どうやらないらしい。 何度も人生を繰り返す姉妹が、"退屈"と"終末"に挑む物語。

　地方の領主ラズ・カルストは全てを捨てて逃亡した、しかし――。 「ラズ様、すぐ見つけられます」 　その言葉と共に、ラズは毎度世話人であるレイシーに捕まるが、この展開は全ての終わり…

高校二年の夏休み、沈ヶ峰学園に通う祖身茜(そみ あかね)の元に叔父の信二の訃報が届いた。不慮の事故と見られていたが不審な点が──そして、危険を知らせる手紙に同封されていた謎の鍵。…

ミツキは、小学四年生の女の子。魔法とかユーレイとか、「オカルト」が大好き。けれどお友達は、みんなミツキの好きなことに付き合ってくれないでいた。 ある日、お母さんのおつかいのあとで…

　はるか昔、世界各地に文明が発達すると各文明は生命の源である水分にその文明の叡智を注いだ。 　中でも紅茶と珈琲の二大派閥によりその覇権が争われた。しかし、その均衡は紅茶勢力の仕…

冬の深い雪に閉ざされた山荘「冬鏡荘」に、10年ぶりに再会したかつての高校同級生たち。招待したのは、ある教師の妹であり、謎めいた女性・鷲尾真理子。彼女は「10年前の未解決事件の真相…

「ちゃんと教えてよ、兄の最期を」 言葉を封じた教官と、問いかけ続けた妹。 過去を語ることは、終わらせることじゃない。けれど──。

「終わらせるために旅を続ける。何が世界を動かしているのか、なぜあんな事が起こったのか。これから見つけるんだ」 妻子を奪われた古代ゲルマン、ノルド族の鍛治師シグルドは旅立ち、様々な…

火葬場で出会った、名前も知らないふたり。 それぞれに「失ったもの」を抱えた彼らは、 もう一度だけ、煙の昇る場所に戻る――。 残された気配と、ほんの少しの温もりの物語。 ーー…

団子と小さな幸せを愛する、ごく普通の女子高生・橘葵。 放課後は近所の神社でまったり甘味チェック――そんな平和な日常を、段ボール相手に「日本征服！」と拳を振り上げるツノ付きちびっ子…

陰キャ少年とヤンキーギャル。ふたりが挑む、同人音声制作…の、こぼれ話。 あまあまイチャイチャ、ギャグ増量。 本編→https://kakuyomu.jp/works/168180…

西暦2800年代。人類はその生息圏を宇宙へと拡大させた。 月への修学旅行生を乗せたシャトルが短距離ワープ中に事故を起こす。生徒たちは脱出を余儀なくされた。 沢渡悠希は親友の鷹柴翔…

レズビアン風俗店で働くあまね(25歳)は、客にかつての想い人・ゆづきの影を重ね心に傷をつける。 「普通」でありたいと願うあまり、ホストに溺れ、「もう無理」心が壊れる。 ゆづきとの…

転生先の異世界で与えられた特異体質は――致死レベルの口臭だった。 人間に疎まれ、勇者として召喚されたにもかかわらず、 「存在そのものが害悪」として地下に幽閉された少年・如月ハル…

　男娼の青年、皆木初雪(みなぎはつゆき)には、決して会いたくない相手がいる。 　九重静夏(ここのえしずか)。 　呪いの品を引き取って祓ったり、終わらせたい関係を終わらせる……『…

インターネットの奥底で、ある音声ファイルが密かに出回っていた。 再生するだけで、「自分の名前が呼ばれる」「映像に見覚えのない自分が映る」といった報告が相次ぎ、再生者の間では不可解…

バスケ部の新一、学、雪菜は、学校の体育館で奇妙な現象に遭遇する。 それは35年前、体育館で事故死したマネージャー、花村咲希の怨念によるものだった。 彼女の「ボールを返せ」という声…

もう人生に疲れてしまって、どうにもできず、どうにかする気にもなれなかったため、そろそろ終わらせようと思った。 思慮すべきは如何にして決行するかである。ヘタレ故、痛いのも苦しいの…