「ことは 短編」を含む小説

メッセージを開いただけで、 読んだつもりはなかった。 だが周囲は、 彼が内容を知っていた前提で話を進めていく。 否定しようにも、 画面には確かに「既読」が残っている。 読ん…

特殊部隊【Floralie】に所属するリシェル――コードネーム【紅薔薇】。 幼い頃から任務に就き、命令に従うことだけを教えられてきた彼女にとって、 引き金を引くことは日常であり、…

140字小説というより140字戯言かもしれませんが、ふと思ったことを書き綴っています。 note、talesにも投稿しています。

惑星セノーラ。 三つの月と広大な大陸、その隙間を埋めるように、数え切れない命が息づいている。 森には、太陽の紋を抱く黒き巨熊ヒノワグマがいる。 雪嶺には、吹雪とともに降り立つ飛…

「西部遺跡管理事務所　業務日誌」の後日談、続編的な短編集です。 　先に「西部遺跡管理事務所　業務日誌」をお読みになることを強くおすすめします。が、短編だけでも世界観は伝わるかと思…

人里離れた山奥に暮らす青年は、嵐の夜に傷付き倒れていた少女を助ける。大きく立派な翼を持つ彼女は天使だった。怪我をして飛べなくなった彼女に、青年は言う。「つまらない場所だけど、好き…

ランジェリーと聞くと、やっぱりセクシーなイメージがあるのでしょうか。 私はそんなことないと思います。 これは、自分のためにランジェリーを楽しむ小話。 誰かのためじゃない、自分…

この魔道書の始まりには、こう書かれている。 ―この魔道書は、君の友達となってくれる話し相手を召喚できる本なのである。― この小説は、居場所を探している「私」と召喚された者たちの話…

ころねちゃんが伊勢神宮でした願いことのせいで世界はチョコレートになってしまったッッ！！ 地球滅亡まったなしの中で、僕ことキィちゃんはなんとかおさまるように頑張ったし、ネタバレする…

森にある、毒性の底なし沼。 そこに落ちた男は、死んだはずの朝に目を覚ます。 しかし彼の身体は、もはや人のものではなかった。 触れたものは濁り、崩れ、生命を失っていく。 水にも、…

　全ての生物が魔力を持つ世界――。 　そこで『国立総合防衛魔法学高等学校』に通う千色（ちいろ）、龍郎（りゅうろう）、乙盗（おつとり）の三少年が、覚えたての魔法でドタバタ珍事件を起…

行方不明の相棒を探すため、直人は謎のサイバー攻撃集団「風神」への接触を試みる。圧倒的なスキルでターゲットを葬り去る、顔も本名も知らないメンバーたち。 彼らは正義の味方か、それと…

何気ない一言の背後に、思わず足を止めたくなるような静謐な気配が宿る。 そっと開かれる扉の先に、忘れかけていた感情や遠い記憶が、静かに立ち上がってくる。 過剰に語ることのない端正…

「うさぎってさ冬になると毛の色が変わるでしょ。冬毛に生え変わって。雪の中で目立たないように 雪そのものに カモフラージュするんだ」 うさぎの背を撫でながら彼女はそう言った。 彼…

朝、目を開けた瞬間、世界は変わっていた。 父も母も妹も、私を「知らない」と言い放ち、婚約者の隣には別の女性が笑っていた。まるで自分の存在だけが、この世界から削り取られたように。 …

※基本的には毎週木曜日更新です。 図書館司書見習いである大学生・宇津木麻衣には、少し変わった能力がある。 それは「本の声」を聴くことだった。 国立H大学の中央図書館――その一…

冥界の王は、退屈しのぎに人間界でメイドとして働くことにした。 仕える相手は、心を読む異能ゆえに孤独を背負った侯爵令嬢・レミリア。 読めない思考、不釣り合いな強さ、時折漏れる異世…

植物系進化モッパ星人はリゾート地地球に向け家族旅行に出かける。 長男モッパの視点を中心に地球旅行で感じたことをまとめた旅行手記。 ２００５年の地球をモッパ星人はどう感じたのか、２…

短編っていいですよね。サクッと読めて。 私星新一とか大好きなんです。 なので私も長い小説の箸休めに、短編を書いてみることにしました。 思いつけばその日のうちにいっぱい出るし、思い…

転々と各地を巡り生きる遊動民の娘リリャス。成年を迎えたその日も変わることなく日常は流れる。周囲の喧騒と、実感する自らの未熟さ。自由を希求するも、それだけでは決して生きていけない。…