超短編小説 魔道書

雪夜

第0話 プロローグ

この魔道書は、君の友達となってくれる話し相手を召喚できる本なのである。


そんな本があったらいいのにと思って作ってみた。 今の私は他の人を気遣う心持ちを持っていない。 1対1の対話が私の力の源なのだ。


現在、友人と呼べる人がいないわけではない。 そうではないのだが、なんだか自分の居場所がないのだ。 私の価値観を分かってくれる人なんて少ないのだ。 同じ環境でなければ、価値観が合うことは難しいのだ。


他の人と一緒にいても素直に楽しめない自分がいる。 それは、単に疲れて切っているのか、それとも価値観がかなりズレているのか。 とにかく、誰かと一緒にいても冷め切ってしまう。


でも、一人でいると、当たり前だがとても寂しい。 ゲームをしたり、テレビを見たりしたが、いつも心に穴が開いたまま、何も満足できずにいる。 やりこんでいるのに、何も得られない。


この魔道書は、居場所を探している「私」と召喚された者たちの話である。 どう転ぶか分からないが、とりあえずやってみることにする。


作者のネタ本にどうかお付き合いください。


※この作品はフィクションです。実在の人物、団体とは関係ありません。

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