「文学より」を含む小説

かつて「世界は意志と表象でできている」と語った哲学者は、 なぜか現代日本でトイプードルとして目を覚ました。 名前は「モコちゃん」。 飼い主は、承認欲求強めの人気インフルエンサー…

　ロックがやりたい！ 　そんな夢を抱いて高校で軽音部に入るが、バンドを組めずに補欠となってしまった主人公『マイナス』こと舞南　照（マイナ　テル）。しかし、彼には秘密があった。 …

異世界に転移した「僕」に与えられた職業は、 戦えない、使えない、「記録係」だった。 剣も魔法も持たず、 戦場の後方で、起きたことを書き留めるだけの役割。 役に立たない仕事だと、誰…

何気ない一言の背後に、思わず足を止めたくなるような静謐な気配が宿る。 そっと開かれる扉の先に、忘れかけていた感情や遠い記憶が、静かに立ち上がってくる。 過剰に語ることのない端正…

2000字ぐらいの単発作品のまとめ ジャンルは色々 純文学多め。たまに恋愛やミステリーっぽいものも

外部広告の少ないカラオケ配信アプリで出会った、ひとりの女性。 彼女は病、才能、悲劇を語り、周囲の関心と称賛を集めていた。 親切と違和感のあいだで揺れながら、私は少しずつ距離を取っ…

私は夜行バスに乗っていた。 行き先は思い出せない。 ただ、夜だけが、まだ続いていた。

沖縄で育った少女、らかん。美しいが幼い母、めるろと母が唱える亡き父〈オンダ〉の名。父母にいびつな感情を抱えながら、らかんの人生は目まぐるしく変わっていく。

わかりやすい言葉で、誰でも気づく、でも誰もまだ書いていなかったことを書きたいです。

現代を舞台にした、人外視点の心理幻想ファンタジー。 感情も、生き方も、出産さえ管理された世界で、 誰も不安にならず、誰も疑問を抱かない。 そんな社会の中で、 「嘘」をついてし…

先進国ルンブラン公国は、途上国シェメッシュ小邦と水源たる大河をめぐって争うこととなった。ルンブラン公国国防の忠節国士隊の将帥であるキドンは、戦地で射手の達人にして眉目秀麗なる青年…

余白を残す短編。

余白を残す短編。

基本的に、湾多は行き当たりばったりに近い書き方をするときでも、一応の方向性というか、「これはどういう路線の話」というベースは押さえて執筆にかかります。が、今回のこれはそういう制約…

ここは東京。適度に人に無関心な大都会の終電間際。孤独であることに寂しさを覚える主人公は、「仕事にも彼氏にも恵まれた一見順風満帆」な女性に出会う。 一人で居たい、だけど孤独が怖い主…

あなたは恋に落ちたら、どこまで犠牲にできますか？ 何かが違う愛だけど、それもまた、あなたの愛のあり方なのではないでしょうか。洗脳か、真の愛か、その境界線はどこだ。誰にでも起こり得…

自分を何と呼ぶかなんて、たいした問題じゃない―― そう言い切れたら楽なのに。 同期の前では「俺」、実家では「僕」、メールでは「私」、会議では「自分」。 場面に応じて一人称を使い…