概要
その微笑みは、誰も侵せなかった。
戦場で、彼は笑っていた。それは恐怖でも狂気でもない。誰にも踏み込めない、「不可侵」としか呼べない微笑だった。戦争を生き延びた父と、その記憶を受け継ぐことになった息子。二代にわたって語られる戦場の体験は、勝利も英雄譚も語らない。ただ、失われたものの輪郭だけを静かに残していく。人はなぜ戦い、なぜ、壊れながらも笑ってしまうのか。沈黙と記憶の間に立ち上がる、現代を生きる人間のための物語。
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