没収された右手から始まる恋の話

一文目から強烈なフックで心を掴まれる、発想力が光るSFラブコメ作品です。

「右手は没収」「左手は有給休暇」といった一見ギャグめいた設定が、読み進めるほどに世界観や制度、キャラクターの価値観へと自然につながっていく構成がとても巧みなんです。

機械生命体達の合理的な思考と、古代アーカイブ(少女漫画)を“聖典”として真剣に信じてしまう純粋さのギャップが楽しく、思わずクスッと笑ってしまう場面が随所にあります。

一方で、手を繋ぐ意味や「恋人」という関係性を丁寧に描く展開には、静かな温かさも感じられました。

軽快なテンポで読みやすく、それでいて読後にはしっかり胸に残る一作です。

SFが好きな方にも、ラブコメが好きな方にも、ぜひ気軽に手に取ってほしい作品だと思います!