最初に書いておきます。
この物語は王道のざまあとは一線を画す作品です。
婚約破棄・追放という王道の導入ながら、その先が全くちがいます。スピード感のある「ざまあ」なんです。
この意味は読んでみてのお楽しみ。
本編の主人公である聖女グレイスは、【応報波及の加護】というスキルを持っています。
彼女に対して厚意を向ける者には福音が訪れ、悪意を向ける者には災禍が訪れるというもの。
そのスキルがチートすぎて、すごいこと、すごいこと(大切なことなので二回書いておきます)。
ぜったい敵にしてはいけない相手を敵にしてしまった者の末路たるや、お気の毒というしかありません。
さて、主人公である聖女のキャラも素敵です。
自分のスキルに対する自覚もなく、追放で自由を満喫してしまう。その辺りのギャップも楽しい。
どうぞお読みください。
この世に悪の栄えたためしなし。
魔王軍が、今日も王国を滅ぼすべく良からぬ作戦を立てております。
彼らの懸念点は、「加護」をもつ花嫁の存在。
それがどのような「加護」で力を持っているかは未知ではあるものの、それさえどうにかしてしまえばあとはたかが人間。
落とし穴でも掘っておけ! 勝手に落ちるわ!!
このような考え方でした。
そして、この加護を持った花嫁への対策も周到でございました……。
第一王子が、婚姻の宣言を唱える一大イベント当日。
王子は加護を持つ花嫁、グレイス・アシュルムとの婚約を破棄したのでございます……。
勇者一向も道中行き詰まっており、
サアサア大変だ。これでは王国は魔王軍の策にはまってしまうぞ!?
どうするどうするー!?
ラストはタイトル通り見事な「ざまあ」がご覧になれます。
それはそれは悲惨なものでございますよ。
もー……なんでちゃんと調べとかなかったの? と聞きたくなってしまいますが、
子供から大人まで楽しめるこの童話のような世界観の異世界噺。
是非、ご一読を。
異世界恋愛でよくある、みんなのいる前での婚約破棄。
この作品のフィルス王子も、伯爵令嬢グレイスとの婚約破棄を告げます。
王子の隣に立ったのは、真の聖女リエイル。
あー、なるほどね。真の聖女が現れたから婚約破棄するのね。彼女のおかげで真の愛を知ったとか言うんでしょ。
馬鹿かっ!!
と、私は思いました(お口が悪い)
でも、第二話はなぜか魔族会議の場面になります。
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婚約破棄の場面からの、魔族会議。
どういうことなのでしょう?
さらには、勇者パーティーやドワーフやドラゴンも出てきます。
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繋がりがないように見えますが……。
『バタフライ効果』という言葉があります。
蝶の羽ばたきのようにごくわずかな初期の出来事が、予測不能な大きな結果を引き起こす。
さてさて、婚約破棄の場面が最後には何を引き起こしたのか。それは読んでみてのお楽しみ。
よくあるざまあとは一味も二味も違った結末が待っています。
聖女として生まれ、王子との婚約を当然の運命として受け入れてきた令嬢が、突然突きつけられる婚約破棄……本作は、王道の「ざまぁ」展開でありながら、そのスケールと完成度が一線を画しています。
注目すべきは、聖女の加護が個人への報復に留まらず、戦争・技術・自然現象といった世界全体へ連鎖していく点です。
序盤で描かれる何気ない出来事が、後半で鮮やかに回収される構成は爽快感抜群です!
悪意には災厄が、善意には救いが返る……その因果が美しく描かれ、読後には納得と満足感が残ります。
ざまぁ好きの方はもちろん、緻密な伏線回収や大団円がお好きな方にもぜひおすすめしたい一作です(๑•̀ㅂ•́)و✧
徐々に徐々に組み立てられていく「なんかヤバそうなもの」が、とにかく心にじわじわと来ました。
聖女のグレイスは、ある時にサーイント国のフィルス王子から婚約破棄を言い渡される。今後はリエイルという「本物の聖女」を結婚するとし、グレイスは偽者だと糾弾されることになるが……。
しかし、グレイスには「応報加護」という女神の力が備わっていた。そんな彼女に敵意を向けることにより、着実に「何か」が動き出してきて。
魔王軍の動き。へっぽこな勇者パーティー。木の伐採をしようとするドワーフたちや、敵国の兵士。それらの人々のちょっとした行動の数々が描き出されていく。
三谷幸喜監督の「有頂天ホテル」など、いわゆるグランドホテル形式により、ファンタジー世界における「ざまぁ」が出来るまでが読み解かれていく。その過程がとにかく面白かったです。
特に、「明らかになんか物騒なもの」が登場し始めた段階で、これが本当に凶悪な「ピタゴラスイッチ」になっていくのが想像され、頬が緩まずにはいられなくなります。
因果応報。これがどうやって積み重なり、どんな結末を作り出すか。ファンタジーの世界で味わう「グランドホテル形式」の新鮮さと共に、是非お楽しみください。