上質な王道テンプレ × 異能バグ能力が光る

王道テンプレの骨格を持ちながら、
それを上質に、丁寧に描こうとしている姿勢が随所に感じられました。
設定や世界観の構築もきちんと練られており、
勢い任せではなく、読ませるための“設計”が施されている印象です。
主人公・ラビの視点も静謐で好感が持て、
テンプレ的な「俺TUEEEE」とは少し違う、
抑えめながら芯のある語り口が魅力的です。

特に第5話――ボロ寮の描写と、それを受け入れるラビの独白が非常に印象的でした。
世界の隅に追いやられた空間に、彼自身の現在の心情が重ねられていく様は、
どこか文学的な余韻があり、読み終えたあと静かな余熱が残りました。

この先、ラビがどのように自身の在り方と向き合い、どんな結末に辿り着くのか。
単なる“ざまぁ”では終われないであろう構造を感じるだけに、
最後まで見届けたくなる物語です。

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