静かな喪失の先に灯る、小さな光の物語

雪に包まれた夜、街の光が静かに消えていく――そんな幻想的で不穏な始まりから、一気に世界へ引き込まれる短編です。

派手な事件は起こらないのに、孤独や喪失の感覚が丁寧に積み重ねられ、読後には胸の奥にひんやりした余韻が残ります。

それでも物語は絶望だけで終わらず、「光は外ではなく内にある」という静かな希望へ辿り着く。そのバランスがとても美しく、マッチ売りの少女を思わせる、やさしくも切ない一作です。