ロカテリアさんに手を握られてゆく、広い世界。
- ★★★ Excellent!!!
七十歳にして世界を股にかける探検家、ロカテリアさんのおはなし。
今度はさびれた地方の商店街で、不思議なお菓子屋さんを訪ねます。
かつての賑わいを失った理由のひとつに、彼女はひょんなことでたどり着き……。
わたしはロカテリアさんのことが好きです。
彼女のつくる空気が、世界が、大好きです。
いまどきタバコを手放せない、口も悪くて手もすぐに出る、古希を迎えちゃった最強ヒロイン。ふらりふらりと彼女が行く先の空は、彼女の目を通じてわたしに伝わる雲と地平線とは、果てしなく果てしなく広いんです。
その広い空の下で、彼女は一つに結んだ髪をぽんと揺らして振り返ります。
なんだい、あたしなんざについてきてもいいことなんかありゃしないよ。
そういいながら口の端のタバコをくいと持ち上げて。
差し出された手を、わたしは握るのです。
次の世界に、また連れて行ってもらうために。
ロカテリアさんが、大好きです。