大変なことになってしまいました。
この、里住みという村では、新年の伝統行事で『踊り始め』なるものがあり、
決まった一族が『踊り役』として神の前で踊らないといけないのですが、
長男は踊りに全く興味がない。
この踊りは門外不出で、この長男にしか踊りは伝わってない!
なのにこの男の踊りは、ラジオ体操レベルだ!!
果たして本当に神様の前でちゃんと踊れるの!?
昨今村には、インフル、コロナ、ノロウィルス。
災いが蔓延している! 村の平穏は、ラジオ体操レベルのこの男に託されてしまった!!
サアサア大変だ一体どうなる!!?
いつも通り、ワードセンスがキレッキレです。
そして……
神様は彼の踊りを見て何を思うのか……
ご一読を!!
はりつめた〜弓の〜♪
ふるえる弦よ〜🎤😆♬
宮崎駿は、
ジブリ=優しい
そのイメージをブチ壊したかった。
魔女宅、トトロのイメージを持った観客に放ったのは、
『もののけ姫』だった。
村を守るため、荒ぶるタタリ神を倒した代償に、その恨みをかったエミシの少年、アシタカ。
タタリヘビをまといし、右腕で放った矢は、人の体をいとも簡単に引き千切った。
志草ねな様。
言わずともな、
天才作家様である✏️✨
今回のお作品も、
とてもとても、優しく、ステキなお話だった。
しかも、優しいだけじゃない。
ひねってる!
グルングルンに、
ひねっておられるのだ💫
この作者様。
キレたら、どうなるのだろう?
振り子の理論。
ある方向に振れる。
しかも、メッチャ振れる。
すると、そのエネルギーは、
反対方向にも同じくらい、振れる。
この作者様が凶悪に振れたら、どうなるのだろう😓?
きっと、オシッコチビるような、コワいお話になるのだろう。
その兆候として、
この作者様、たまに闇を見せるのだ💦
わたしは、この作者様がキレるのを待っている。
けれど、天才の思いつきなんて、
凡人にはわからない🙄💭❌️
次はどんなお作品で、楽しませてくれるのだろう。
きっと、おもしろいに決まってる!
だから、見逃せない👀♪✨
志草ねなさんの『大丈夫だよ、新人さん』は、村の千年神事と、天界の新人配属という2つの「逃げ場のない初日」を、同じ呼吸で重ねていく短編だ。前編では、踊役として戻された典保の弱気が、田舎の閉じた視線や「滅亡するよ」という過剰な期待とぶつかり、笑いながらも胃のあたりがきゅっとなる。けれど舞台が社の中に入った瞬間、物語は一気に神話側へ傾き、そこにいるはずのない女神が現れる。典保が踊りを忘れているのに、窮余の策でラジオ体操を「踊り」として差し出してしまう場面が、この作品の芯だと思う。最悪の失敗に見えるのに、女神が目を輝かせて拍手し、典保は土下座で謝るしかないのに、肩に触れられて「大丈夫だよ」と言われた気になる。その一連が、伝統に押し潰されそうな人間の側へ、神のほうが歩み寄ってくる形になっていて、優しさが理屈ではなく出来事として届く。
後編は視点が反転し、今度は「新人さん」が新任の守り神として放り込まれる。引き継ぎゼロ、周囲も役所も頼りにならないのに、「困った時はにこっと笑うこと」という雑な助言だけが支えになる。その新人神が社へ飛び込むと、そこには眼鏡の青年がいて、酒をこぼし、床に撒き、見慣れない踊りを披露する。神の側から見れば、典保の失敗は「清め」や「作法」に見えてしまい、さらにラジオ体操が「格好いい踊り」として成立してしまう。この認識のズレが、相手を責める方向ではなく、お互いの緊張をほどく方向に働いているのが巧い。最後に新人神が説明できない事情を抱えたまま、言葉の代わりに笑顔を差し出し、典保のほうも笑い返す。2話で終わるのに、読後に残るのは「失敗しても場が壊れない」感触で、短編らしい軽さと救いがきれいに噛み合っている。いつも思うけど、上手くオチを付けてくるよね。感心します。
神様が可愛い! もう心の声に触れていくだけで気持ちがほっこりします。
里住という土地で「踊役」となった青年踊始(おどり・はじめ)くん。神様に捧げるための踊りを踊らねばならないのだけれど、どうやって踊ればいいかもわからないために困惑する。
そんな中で「神様」と思われる女性がいるのを見つけてしまい、何か失礼をしてしまわないかと焦りを覚えるが……。
前編では始くん視点での神様との遭遇。後編では神様の視点で始くんのいる土地に赴任するストーリーが描かれます。
二人がそれぞれの思惑(というか勘違い)をしながら対面することで、すれ違っているようなうまくマッチしているような独特な状態が作られるのが微笑ましい。
そしてなんといっても新人の神様のあたふたした一生懸命さが可愛らしくてすごく好きになりました。
新人に対する神様たちのやり方が微妙に厳しくて、「どんな仕事をすればいいか」と質問されると、「そんなのは自分で調べさない。最近の若い子は!」と怒られる。
……まずいぞ、この神様の世界、微妙に「就職氷河期」の頃の雰囲気が!
多分、神様の世界はベビーブームか何かの後で、就職は買い手市場なんだと思います。
そんな風に「知識」のないまま突然現場にぶち込まれることになった始くんと神様。二人がとにかく一生懸命で、気持ちがほっこりする作品です。
一年の始まりのこの時期に、とっても楽しい気持ちになれました。